映画:デリカテッセン / フランス風カニバリズムと恋の物語 / フランス映画のクオリアは実はシンプル

amazon ASIN-B00005R237『アメリ』(2001/仏)を撮ったジャン=ピエール・ジュネの『エイリアン4』(1997)を観たので、勢いで同監督の『デリカテッセン』(1991/仏)を観た。
核戦争後の近未来でパリの郊外に残った、肉屋が経営しているアパートに、男が住み込みの雑用係として引っ越してくる。
おかしな住人たちと暮らしつつ、アパートでの生活に慣れ始めたころ、彼は自分が肉屋に食肉として狙われていることに気づく。
という感じのストーリーであるけど、「核戦争後の近未来」「パリの郊外」ってのは解説文に書いてあっても映画内で説明されていなかったような気がする。


よく分らないままにカニバリズムと恋の話がミックスされつつ、やってることがエグい割りに軽いトーンで物語が進んでゆく。
軋むベッドに合わせて生活音をミックスしてリズムにしてみたり、鋸とチェロの二重奏を演奏したり、住人が家賃を払えずに食肉にされたりと、なんか如何にもフランス映画やなぁ。と思った。
結局訳の分らないままに映画は終わったのだが、このわけの分らなさもフランス映画であった。
しかし、改めて考えてみると「フランス映画のクオリア」ってのはちょっと考えるととても複雑そうであるけど、実は「赤のクオリア」とか「海のクオリア」と同じくらいにはっきり分りやすいんじゃないかと思った。

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