美味し幸せリバウンド

起きると全身がまんべんなく筋肉痛になっていた。
前日ひたすら潜っていたからやろうけど、いつの間にか治っていた。
頬のあたりをクラゲに刺された部分が傷になっており人相が悪くなっている。
誰もクラゲが原因だと思わないだろう。
前日から寝かせておいたイシダイ切り身を刺身にし、イシダイの煮付け、茹でたガザミ、茹蛸、烏賊の耳と蛸の吸盤の焼きそばを二時間ほどかけてきれいに食べ尽くす。
ガザミはメスだったので中に卵がいっぱい詰まっていた。イシダイの刺身は旨味を増し、煮付けは脂が染み出している。茹蛸はしょうゆだけで食べ、ただの焼きそばが焼きそば以上のものになっていた。
これは美味しすぎる。幸せだ。


しかし余り幸せ気分に浸っているとリバウンドして気分が落ち込むというのが急激に訪れ、またそのダメージがきついので、ほどほどにしておけと体の中で警笛がなっている。
最近はそういうセンサーというか警報が自分の中に芽吹いてきた。一種の精神的な防衛機構の分化なのかもしれない。
まだ大学生だったころ、すべての感覚器官を触手いっぱい伸ばしていた若い頃は絶対になりたくなかったような人種、たとえば、なるべく傷つかないように振る舞ったり、決して羽目を外さないと言ったタイプの人間に、今の自分が向かっているのを感じる。
大学生だった自分が間違っていたのか、それとも今の自分が間違っているのか。
あるいは間違いや正しいものなど最初から無いのかもしれない。
などとこういうことも書くのもリバウンドの一つなのかもしれないと考えた。

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