月村太郎著『民族紛争』/気が滅入る本

前日に『風の谷のナウシカ』を読んで気が滅入った。と書いたが、ここ最近で読んでいるだけで一番気が滅入る本がこれ、月村太郎著『民族紛争』だ。

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この本は、民族紛争を民族間の軍事介入やジェノサイドといった武力紛争として、収束や終結した別々のパターンを持つ6つの事例を例に、その経緯やそういった事例の解決方法についても考察してある。

この本の中に扱われている事例は現在進行中のものでなく一応終結したものばかりであるけど、紛争が何を目的として起こり、そしてその経緯についての関係者の政治的な意図や利害が部外者である私にはとても分かりにくい。

それらの経緯や歴史を読んでいるといかに自分が何も知らないかということに情けなってくるうえに、一番気が滅入るのは、更に一体こういった民族紛争が起こり、やがて終結したものの最終的に誰が幸せになったのか全く分からない。というところにある。

個々の民族紛争そのものは民族やら宗教やら政治体制やらが複雑に絡まっていてとてもちゃんと理解できるとは思えないけど、結局のところ、こういった紛争が組織戦闘となるレベルまで拡大される事例に共通しているのは、一般庶民からのムーブメントではなく、政治的な意図や利害を持って意図的に煽って起こされている。といのは良く分かった。

しかし、それが分かったところでやっぱりますます気が滅入る事実であることのは間違いないですな…

なんかもうあまりにも不毛なので、もう民族紛争に関しては「たたいて・かぶって・ジャンケンポン」ででも解決すると国連ででも決めたほうが良かろう。どうせ大して変わらんねんから。

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