FF的大人考

このくらいの年になると「子供っぽい」という言葉は使っても「大人っぽい」という言葉を使う機会なんか殆どない。。
そういうわけで久々に聞いた「大人っぽい」と言う言葉は逆に新鮮だった。
しかし、私くらいの年代が「大人っぽい」となると、それは「年相応」を指すのではないか?
「大人っぽい」とは逆から言えば「大人ではない」という事である。
この年代で大人ではないのはどちらかと言うとダメなんじゃねえのと思うのだが、同年代の某氏に言わせれば我々の年代が大人っぽくなると「黒木瞳」になるらしい(女性の場合)。
とりあえずそれを聞いた段階では「ふ~ん」で話は終わっていたのだが、良く考えてみれば「黒木瞳」と同じ年代の人間からすれば「黒木瞳」は色々な意味で年相応ではないような気がするのだがどうだろう。
「大人」という言葉は人間のある段階までを指して使う言葉で、そこから先の上位概念はまた別の言葉を使うのではないかと思う。
我々の年代が「大人」であることは当たり前の事であって、「大人」はそこから先を目指すのではないかと。
カラマーゾフのゾシマ長老とか井伏鱒二を大人かそうでないかの次元で見たりせんもんね。


某ロールプレイングゲームの戦士系キャラクターで例えてみると、
「たまねぎ戦士」が子供であり、大人になるのはクラスチェンジして「ナイト」になることを意味する。
「たまねぎ戦士」から見て、「大人っぽい」とは「ナイトっぽい」ということである。
ゆえに「ナイト」になってしまうと、他のナイトに対して「ナイトっぽい」とは言わない。なぜならナイトはナイトそのものであるからである。
同様に「たまねぎ戦士」に対して「あいつ子供っぽいな」や「あいつ若いな」と言うのも不当なのである。
で、戦士系たまねぎ剣士がすべからくナイトを目指していたのに引き換え、いったんナイトになってしまえば、そこから先は人それぞれである。
「パラディン」を目指すナイトがいれば、「竜騎士」やら「暗黒騎士」やら「魔剣士」を目指すナイトもいる。
ナイトとは自分のクラスの行く末を選ぶ最初の分かれ道であり、上位クラスの土台クラスでもある。
というわけで、上の例の「黒木瞳」は「ナイト」を土台として特定の方向に極めていった上位クラスの何物かであるように思うのだがどうだろう。
戦士系たまねぎ戦士にとってナイトは共通の目的たり得るけど、パラディンを目指すナイトにとって、竜騎士や暗黒騎士は目標でもなんでもないし、ジャンルが違うのである。
ただ、ナイトに対しては「あいつたまねぎ戦士っぽいな」と言うことはあるだろう。つまりはこれが子供っぽいという事である。
一旦ナイトにクラスチェンジしてしまうと、つまりはこの年代になってしまうと、欠点とされる部分の殆どが「幼さ」や「子供っぽさ」のワクに収まってしまうのは不思議といえば不思議である。

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