マンモンVSスピノザ

以前35歳オーバーの男三人で欲望について語り合うという中々間抜けな状況を体験したのだが、一人は宗教的立場で、一人は哲学的視座でそれに対峙しているのに対して、私は欲望に真正面から生身のまま向かい合っている事に気づいた。
戦うにしろ、仲良くするにしろ、影響力から脱するにしろ、素手のままで向かい合うには余りに手強い相手であった事に今更ながら気づいた。
そしてこの日、再び35歳オーバーの男二人で欲望について語り合う。昼休みの午後のひとときにはあまりに似つかわしくない話題やけど、それでも何かを一つ潜り抜けて新しい景色が見えてきたような気がする。改めて、哲学は人間が善く生きるために絶対に役に立つことを確信した。
直接的に物質的な価値を生み出さないけれど、普遍的な価値を求めるべく歩む人に幸多かれ。
そして躓きの石となるマンモンの神こそ呪われてあれと思った日だった。

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