サム・ライミ 「死霊のはらわた」(1981/米) 「死霊のはらわたII」(1987/米)

amazon ASIN-B00009XMN3amazon ASIN-B000666PRK映画好きの某氏から「素晴らしきバカ映画」とお勧めされて、スプラッターなるジャンルの先駆けとなったサム・ライミの「死霊のはらわた」「死霊のはらわたII」を観た。
邦題は「死霊のはらわた」やけど原題は「The Evil Dead」である。どこにも「はらわた」なるニュアンスは無いけど、邦題の「はらわた」って語感がちょっと間抜けっぽくてホラーなこの映画の雰囲気をうまく表わしてるなーと感心した。
カルト映画にも分類される事の多い、中々に評価の高いシリーズの映画らしい。
過剰で勢いとノリのある演出と演技は製作現場はさぞかし楽しかっただろうなーと想像できる面白い映画であった。


まずは「死霊のはらわた」の感想。
斧でバラバラにするはその辺の棒で串刺しにするわで、やたらと血やら妙な液体が飛び散ったり、ありえん量の血が流れ出したり、余りの過剰な演出が笑いを誘う。
鎖で出入りできないようにされた地下室への扉の隙間から顔を覗かせてギャーギャー叫んだりガタガタやったりするゾンビ化した主人公の姉がおかしかった。床に座り込んでゾンビ化して白目をむいてけたたましく笑う主人公の恋人がなんか変に可愛らしかった。
なんについてもそうやけど、何かをやりすぎている人を見るとこみ上げてくるような可笑しさが在る映画だった。
何でもこの映画は、「低予算でも面白い映画を作れるんだ!」と全世界の映画青年に希望を与えたらしく、そういう意味でも意義のある映画であろう。
で、次の「死霊のはらわたII」やけど、ゲームやら何やらで刷り込まれている「アンデッド」についての基礎素養から言えば、ゾンビになるのは咬まれたり怪我させられたりしといった血液感染ぽい結果であると思っていたのやけど、この映画を観た時点でこのシリーズでゾンビ化するのは死霊に憑依された結果である事に気づいた。
すると憑依されただけの友人とその恋人、姉、恋人を斧とチェーンソーでバラバラにした主人公って一体…
で、内容はおおむね前作同様の低予算な雰囲気漂う感じやけど、過剰な演出は更にパワーアップしていた。
前作同様地下室の扉の隙間からギャーギャーなゾンビは顕在でおかしかった。悪乗りが過ぎてあからさまに笑いの部分に注力しすぎたあたりは減点ポイントか。
しかしながら全編通して笑いっぱなし。特にブルース・キャンベルが自分の右手と戦うシーンは素晴らしかった。お腹痛い。
二作ともブルース・キャンベルの演技が映画全体の過剰な演出ととてもあっていた。それに顔も過剰な感じの濃さやし。
ずっとブルース・キャンベルが友人の某ビンゴさんに見えてしょうがなかった。

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