凶戦士くにお君

この日も飲み会。その前にゲーセンにいく。
「熱血硬派くにお君」は何十年振りにもかかわらずボスの勝ちパターンを覚えていたし、(久しぶりに見た「みすず」はこの年になっても怖かった。)rave racerのマウンテンのコースも完璧に覚えていた。
若い頃に覚えたものは結構忘れんもんやね。
若い頃からUNIX触ってる奴との間に越えられない壁があるというのはこういうことがあるからだろう。


しかし「くにお君」て今思えば凄いゲーム、各面の最初に主人公のくにお君の舎弟が不良グループだとか暴走族だとかに殴られ、その報復にくにお君が追いかけてゆくというもの。一発も殴り返さずにただタコ殴りにされるだけの存在である舎弟のふがいなさ云々よりもくにお君の男気に感涙するべきだろう。しまいにくにお君はヤクザ者相手に徒手空拳で組事務所にまで殴りこみに行くくらいやし。
即死攻撃である紫スーツ来た雑魚のドスと組長さぶの銃撃をかいくぐって構成員全員を殴り倒し、組事務所を壊滅させて敵を討つわけやけど、なんかもう過剰防衛も甚だしい。事の発端は高校の前で舎弟が刺されただけやん。三面目でセーラー服の少女相手にマウントポジションを取って気を失うまで殴り続けるくにお君を見ていると、彼は敵討ちという大義名分の下にただ殴りたい、ただ血を見たいという欲求を発散させているとだけとしか思えない。ファイナルファンタジーでいえばバーサクとコンフュがかかった状態。近くに仲間がいればそいつも敵味方関係なしに殴るに違いない。だからくにお君は一人で戦う必要があったのだ。
しかし、ただの高校生に構成員が全員叩きのめれてれた組の組長(さぶ)は信用ガタ落ちだろうし、その後の組活動を維持できるのだろうか?くにお君の通う高校の学区内が縄張りに入っていたことが彼の不運だった。
組の総本山から「ドスとチャカ抜きながら、高校生一人に殴りこまれて生きて帰らせるような分派の組長は指詰めろ」とかいわれるに違いない。それが四週目で突如勢いを増すサブ一味の必死の攻撃の原因だろう。なんせ人差し指を失うわけにはいかんやろうし。
そう考えると「熱血硬派くにおくん」で数少ない社会人キャラクターであるサブとその愉快な仲間たちに同情を禁じえない。
帰り道すがら小雨が降ってきてちょっと気持ちよかった。

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