岡本喜八 「殺人狂時代」(1967/日)

amazon ASIN-B000CFWN62岡本喜八の「殺人狂時代」を観た。
公開当時のかなりの興行成績の不振で公開期間が短く、某単語が連呼されるが故に地上波で放送される見込みがなく、どちらかというとカルト映画の位置付けをされているらしい。
パッケージの写真と流布する映画の評判「尋常な精神の登場人物が皆無の稀代のカルト映画」なるものから、仲代達矢が追い詰められて精神を病み、勢いあまって銃を手にする。って感じのジメジメしたのを想像していたけど実際は全く違った。
うだつの上がらない水虫に悩む犯罪心理学を教える大学講師である主人公が物の弾みで命を狙われ…
という所から物語りは始まるのやけど、ちょっとびっくりするくらいに二転三転どころか四転五転もする。良く考えればちゃんと伏線も引いてあり、最後の最後までどんでん返しに告ぐどんでん返しで、カルト映画というよりは純粋な娯楽低画としてとても面白かった。というよりは何かのアニメの実写版という趣ではあるのやけど。
最初から最後までドイツ語喋りっぱなしだったはずの天本英世の「スペイン式決闘だ!」の唐突さに思わず笑ってしまった。
しかし「大菩薩峠」と「斬る」を見たいなぁ。

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