「チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁」(1998/米)

amazon ASIN-B00005QYPPゴールデンウィーク映画大会と言う事で立て続けに映画を観たのやけど、まず最初はチャイルド・プレイシリーズの4番目「チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁 」の感想をば。
チャッキーとしてグッド・ガイ人形に乗り移っていたチャールズ・レイを蘇らせるべく、彼の過去の恋人ティファニーはグッド・ガイ人形を盗み出して復元する。チャッキーはなぜか自分に復讐しようとしたティファニーを返り討ちにしてティファニーの魂を人形に乗り移らせる。
夫婦となった二人は新たな体を得るために必要となる魔法の首飾りをチャールズの墓まで取りに行くべく殺戮ハネムーンに繰り出す。と言う感じのストーリーである。
観る前からホラーではなくコメディーである事は分かっていたはずやけど、死んだ彼を愛し続ける事でずっと自分自身を縛って来たゆえに、自分自身がその呪縛から逃れるため、自らの手で彼に復讐せんとして、愛するチャールズを蘇らせるのだ。と言う冒頭のティファニーの何とも複雑な女心にうーんと唸る。これは中々侮れん映画かもしれん。


欲求の方向性や欲望充足の優先順位で人間を見ると(人形やけど…)、チャッキーもティファニーも第一番目に「殺人」が来るのだろう。愛は二の次にして殺人をもっとも優先度の高い欲求として希求する二人は確かにお似合いと言えばお似合いである。まぁお互い殺しあうのが最高の愛情表現な訳やしね。巻き込まれる人間は災難やけど、端から見れば面白いながらも勝手にしやがれ!である。
例のごとくチャッキーだけでなくティファニーも楽しそうに殺戮を繰り返すわけやけど、シリーズ4作目にしてチャッキーは縫い目のある凶悪な顔になってより凄みを増したものの、殺しのテクは顔に不釣合いなくらいに平凡である。それに引き換えティファニーの主役を食うような活躍ぶりがとても良い感じ。中でも、ウォーターベッドで戯れるカップルに天井の鏡を割って割れたガラスの雨を降らせる。という恐らく今までのチャイルドプレイシリーズ随一の素晴らしい殺戮シーンにとても感動した。これをコメディーではなくちゃんとホラーとして撮ればとてつもない映像になったやろう。
と、大層な事を書いたけど、チャッキーが出てればそれで満足なチャッキー好きにのみ意義のある映画やろうと思った。
人形版「勝手にしやがれ」と言ったところやね。

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