オーロラ (2006/仏)

amazon ASIN-B000PJZYQQ踊ることを禁じられた国で、いつも踊りのことばかり考え、父である国王に見られないようにこっそり踊っているお姫様の恋の物語。
監督は過去にパリのオペラ座のドキュメンタリー映画を撮った人である。大抜擢されたバレエ学校の学生が主役で、トップダンサーまでが出演していてなかなかに出演者が凄いらしい。撮影にパリのオペラ座が全面協力したバレエ映画という話だったので楽しみにして観てみた。
まぁそもそも「バレエ映画」というのがよくわからんのやけど、なんとなくミュージカルのようなものを想像して、全編がウィーンフィルのニューイヤーコンサートの中継でウィンナワルツにあわせてやってるようなんをイメージしてたけど、ミュージカルっぽく日常が踊りになったりするわけでなく、踊りがただの踊りで、ストーリー自体として展開してゆくものでないのは残念やった。それにバレエのシーンは思ったより少なかった。
映画としてはとても中途半端な感じであるのはいいとしても、バレエのことはぜんぜん知らないのやけどバレエも中途半端に見えた。映像美を観る映画やとしても中途半端な気がする。
バレエ好きな人から見るとどう見えるのかはわからんけど。


「踊ることを禁じられた国」って唐突な設定はかなりのB級バカ映画っぽくて良い感じである。
「リベリオン」や「華氏451」みたいな無茶なアホアホ社会で、踊りトラウマを抱えた国王が「ステップ一回につき鞭打ち100回」とか「国王の前で踊った奴は死刑」「ぐはは、死の舞踊を踊るがよい!」とか言っちゃうのかと期待したのやけど、そんな事もなくこの設定が全く生きていなかったのが激しく残念。
お姫様は脈絡なく恋するし、平民の前で服脱いで踊りだすし、空中浮遊までする。世継ぎの王子は最後に無茶するし、結局王国は滅びそうな勢いである。
この「踊ることを禁じられた国」って設定と、パリのオペラ座のトップダンサーって良い素材をうまく生かせば良いバカ映画になったのにな。と思った。
って酷い感想やなぁ…

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