今年の初海で泳ぐ/海産物貪欲デイズ編

前回は今年初海での「ガザミとサザエのスパゲティー」について書いたが、
ただスパゲティーを作るだけでなく、魚もヤスで突いて捕獲した。
もう昔みたいに必死で大深度の隠れ根なんか探さず、お気楽に水面から見える3メートル以内の浅場の根でおかず取りである。
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一枚目の写真:上からメバル、キジハタ30センチ無いくらい、クロダイ35センチくらい、カサゴ
二枚目の写真:キュウセン、キジハタ、キュウセン、マダコ
と言う感じである。
一匹目のキジハタに放った、岩場の影から背後を取って右側頭部から左目へと抜けるショットが素晴らしかった。
タコは例のごとくナイフアタック。胴体部分をつかんでから口からナイフを入れて目の間を通したので体は無傷である。
茹でた時に傷のあるのとないのでは見た目がだいぶ違うのだ。
魚は血抜きして内臓とウロコと鰓を取った状態で持って帰る。
内臓も食道+腸の消化管、更に肝臓だけは捨てずに綺麗に洗って持って帰って砂糖醤油で甘辛くさっと炊くと絶品である。
メバル、キジハタ、カサゴ、クロダイが美味しいのは当たり前だが、関西では雑魚扱いされるキュウセンも塩焼きにすれば上品な味で素晴らしいのだ。
今回は魚だけでなく食べられそうな気がする謎の海藻と謎の貝も採集したので持って帰って食してみたのだ。


まず、魚を突いて岩に押え込んだ時にヤスや魚にやたらと絡みつく、そこらじゅうに大量に生えていた謎のもずく風の海藻である。
手にとってみるとなんだかちょっと美味しそう。食べられるような気がする。
見た感じはもずく然としているので、とりあえず生のまま少しだけかじってみると微妙な硬いというか腰がある上にピリピリが舌に感じられる…
むむ…これはもしかして毒なのか?
とはいえ、海藻は生だと毒でも火を通すと柔らかくなって毒素のタンパク質が壊れて食べられるようになるものが多いと聞くので、
海底を埋め尽くすほどに大量にあることもあり、「きっと食べられるはず!」とジップロックに入れて持って帰ってみた。
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で、家でさっとゆでると茶色だった色が緑に変わり、冷めるとまた茶色に戻る。
とりあえず三杯酢で酢の物にした。
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プチプチする独特の食感と海草の味がいい感じ。むーこれは美味しい。
このブログのエントリーを書く際に調べてみたが、おそらくこの「カタノリ」という海藻であろう。
少なくとも新潟県では食べているようである。
うむ、これはいいものだ。
さらに、沈んだタイヤに張り付いていた、ムール貝然とした10センチ強の大きさの貝を見つけた。
ムール貝にしては厚みがあって殻が分厚いような気がするし、穀の先が湾曲して微妙に形が違う。
しかし「これは食べられる!」という直感があったのでこれも持って帰って食べてみた。
家族が「貝だけはヤバいってー」と止めるのを華麗にスルーして謎の貝を酒蒸しにする。
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出来上がりはこんな感じで凄く美味しそう。
醤油を垂らして食べるとこれは見た目通りの美味しさ。
「なんじゃこりゃー」というくらい美味しい。
不安げな顔で私を見つめる家族に「あげへんぞー」といいながら一気に食べつくした。殻にたまっただし汁まで飲んだ。
食べてから調べてみるとどうやら「イガイ」であるようだ
イガイといえばテトラポットにびっしり張り付いているような、
よくクロダイ釣りの餌にしていた数センチ位の小さいやつしか知らなかったが、
こんなに大きくなるのにびっくりである。
そしてさらにそれがこんなに美味しいのが更にびっくりである。
「カタノリ」にしろ「イガイ」にしろ、
長年海やら川やらで培ってきた野生の勘は見事にただ食べられるものを見分けるだけでなく
食べて美味しいものを直感的に選択した訳で、これはもう私の内なるダイモンさんグッジョブ!である。
原始の人類が新しい食物を発見して喜んだ気持ちが実感として良く分かる。
いやーしかし海には色々と美味しいものが一杯ですな。
今まで食べられないとスルーしていたものでも、
実は食べれば美味しいというものがまだまだあるに違いない。
これからも貪欲に何でも食べるぞー
とはいえ、今回の「カタノリ」と「イガイ」のように、
謎の食物を食べた後にそれが美味しかったのでそれが何かを調べるよりも、
食べる前にそれが食べられるものかどうかを調べた方が良いとは思った。
みんな!謎の海産物は食べてから調べるのではなく、調べてから食べよう!
約束だぞ!

2件のコメント

  • 何でも食べてみるもんやなーと思いました。
    確かにササノハベラでした…いやぁお恥ずかしい(*^^)ゞ

  • カタノリというのはシランかった。
    美味そうだ。
    それと、キューセンじゃなくて、
    ササノハベラだよ。
    (海水魚も勉強すべし。^^)

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