志摩マリンランド/地味でマンボウでムツゴロウな水族館
台風一過でやたらと天気がいい上に夏が戻ってきたような暑さの中、マンボウがいることでお馴染みの「志摩マリンランド」に行ってきた。
看板からして既にマンボウだ。
入ってすぐのドクターフィッシュは他の水族館のものにくらべて水槽が広く中の魚もやたらとでかかった。
ちょっと指を入れるだけでこのくらい群がってくるので、そのうちに最近流行っているアレ的に裸になって飛び込んで写真を撮り、ツイッターなんかに公開して晒しあげられる御仁が出てくると予想する。
この「志摩マリンランド」のマンボウと並ぶ目玉の一つの2階のドーナツ型大水槽で、そこでは「海女による餌付けショー」なるものが開催されている。
海女さんが素潜りで水槽を回遊している魚に餌を与える様が見れるのだが、巨大なカンパチやロウニンアジやマダイが真っ白な海女さんに群がっているのはなんか妙にシュールだった。
巨大魚に襲われている様にも、宇宙服で船外作業する宇宙飛行士にも見えるなぁ。
で、この水族館のメインのマンボウ。
ベアタンク状態の巨大水槽に5、6匹のマンボウがフワフワしている様を眺めていると妙にトリップするぞー
ごらんのようにもちろん可愛らしかったのだが、それよりも展示スペースの「マンボウの陸揚げ&解体」パネルの写真が容赦なくって面白かった。
死んだ魚の目で横たわるマンボウ
無残に解体されるマンボウ図
「まんぼ~かわい~♪」と喜ぶちびっ子はひとしきり実物のマンボウを愛でた後にこの解体写真に出会い、世の無常と人間が一番残酷な生き物であることを知るわけだが、全体的に水槽の奥行きが狭くて魚がとても見やすく、解の標本展示があったりと昔の水族館と言う感じの雰囲気なうえに、マツカサウオとかネコギギの繁殖に成功!とか地味なところがよろしいな。
そして、来館者は誰も全く見向きしていなかったけど、入り口の手前に再現してある「干潟」がとてもツボにはまった。シオマネキとムツゴロウとトビハゼがいると書いてあったのだが、ムツゴロウは発見できず激しく残念だった。
写真はトビハゼ
直射日光の照りつける中、しゃがみ込んで田んぼの泥のようなものを必死で眺めているおっさんはきっと異様に見えただろうけど、干潟のムツゴロウと聞くだけでこれだけトキがムネめく気持ちは魚好きの人ならきっと分かってもらえるに違いない。