新ジャンル「シジミ飼育系男子」

先日琵琶湖で夜に泳いでいて水底の細かい砂に手をついた時に何か堅くて小さい石のようなものがが手に触った。
反射的に手で掴んで水から上げて見てみると二枚貝である。
店で買って食べる普通のシジミと比べて色が黄色くて分厚いが、大きさと形的に何かしらのシジミの類であると思われる。
普通のシジミ意外に知っているシジミと言えばセタシジミくらいしか思いつかないが、この謎のシジミは妙に丸っこくて可愛らしいので持って帰って飼ってみたくなった。
私の家の水槽はエアポンプを使って濾過や酸素供給せずに、水草や藻の出す酸素と浄化作用だけを頼りにした純粋なアクアリウムにしている。
せっかく琵琶湖で採ったシジミを入れるので、藻や水草を家にあるマツモを入れるのではなく、これも琵琶湖特産種であるネジレモを入れるために持って帰った。
さらに泳ぎながら網で水辺に生い茂っている水草のあたりをガサガサして捕獲したスジエビもついでに数匹連れて帰る。
水あわせを最小限にするために琵琶湖の水をいくらか、そして住み着いているバクテリアによる浄化作用を期待するために現地の水底の砂も持って帰った。
20100918minibiwako.jpg
家に帰って大きめの瓶に砂を入れてネジレモを植えて持って帰った水を入れ、連れて帰ったスジエビと謎のシジミを入れたのが上の画像である。


20100918sujiebi.jpgスジエビは体が透明なのでこのネジレモにとても良く映える。
平和主義者でおとなしくずっとツマツマしているミナミヌマエビとは対照的に、水面下に落としたエサに細腕で襲い掛かるスジエビのアグレッシブさが可愛らしい。
光学迷彩をまとっているように見えても、ただ透明なだけなので食べたエサが体を透けて見えるのが笑える。
20100918shijimi.jpg
一方シジミは砂に潜って貝の端っこをちょっとだけ砂の外に出したまま出てこない。
まぁシジミの生活を考えてみれば当たり前と言えば当たり前やけど、ちょろちょろとすばしこく動き回るスジエビと比べて激しく地味である。恐らく死んでしまっても気付かないであろうくらいにうごかない…
あらゆるペットの中でも「シジミ」は最も地味なものの一つではないだろうか?
そしてこの謎のシジミはネットでの調査の結果、恐らく「タイワンシジミ」の「カネツケシジミ型」ではないかと推定される。
このタイワンシジミなるシジミは日本のマシジミを駆逐する勢いで増殖しているらしく、要注意外来生物リストにも載っているシジミということで、ちょっとしたショックを受ける。
それでも、連れて帰ってきたからには飼うしかあるまい。それに不憫なシジミでもある。
しかし、「シジミを飼う」ってのは「マッチ棒で五重塔を作る」や「戦前の切手を収集する」的な趣味と地味さのレベルで匹敵するように思える。
いやむしろ延々と動かないシジミが徐々に徐々に成長してゆくのをずっと見続けるのは、何かを作ったり何かを収集するのにくらべて地味さのレベルの次元が違うだろう。
「淡水生物を飼う」だけでも地味なのに、それがシジミとなるともうどんだけ地味やねんと。
「シジミを飼う」これはもう地味な趣味の新ジャンルとして確立しても良いくらいの素晴らしい地味さである。
新ジャンル「シジミ飼育系」、いかがであろう?
余りにも深く穴を掘りすぎて裏側に突き抜けてしまったかのような、逆に地味さを突き抜けた素晴らしさがあるように思う。
そして、その地味さを素晴らしく思う私は、地味さの新しい境地に到達したような気がするのであった。
しかし同じ「シジミ飼育系」でも私のように繁殖力が強くて丈夫な「タイワンシジミ」を飼っているようでは、同じ「シジミ飼育系」の「セタシジミ派」や「マシジミ派」に「タイワンはシジミ初心者向きですよね~(w」と鼻で笑われそうである。

3件のコメント

  • 記事を楽しく拝見させていただきました。
    私もシジミを飼っています。飼育期間の最長記録は4年で、現在記録更新中です。

  • コメントありがとうございます。お返事遅くなりました。
    同じく「シジミ飼育系男子」にめぐり合えて嬉しいですw
    しかし四年ってのは凄いですねぇ。家のは去年の秋に連れて帰ってきたのがメダカ火鉢で細々と生き残っております…

  • 石巻貝もどうぞ

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