「近代京都画壇を育んだ人たち」@京都市学校歴史博物館

先日、特別展「近代京都画壇を育んだ人たち」が開催されている京都市学校歴史博物館に行ってきた。

この「京都市学校歴史博物館」は以前に2回ほど行った事があるような気がするけど、今回の特別展では私の大好きな日本画家の福田平八郎もいくつか出展されているというのでこれはぜひ行かんと。と言うことで足を運んだのだ。

ここは博物館といいつつももともと学校だった建物をそのまま利用しているので、こんな感じにノスタルジーな雰囲気なのだ。

入り口でチケットを買って、「よーしパパ福田平八郎鑑賞しちゃうぞ~」と意気込んで入場すると、有無を言わせずプロジェクターで常設展の映像資料DVDを見せられる。

「いやいや見たいのは日本画やし、学校の歴史は別に…」と思いつつも、断るのもなんなので観るとこれが結構面白かった。

明治維新で遷都した京都は日本の中心地で無くなったばかりか、人が大幅に減って人材の流失が起こり、危機を覚えた京都の町衆が京都を復興させるためには教育が必要だということで、全国的にも革新的な番組小学校という学校制度を作った。そして普通教育だけでなく、日本の伝統産業を守り発展させるために日本画の教育にも力を入れていたらしい。

そしてそんな京都の学校はその他の地域の学校に比べてその学校を卒業した画家や工芸家の寄贈物といった美術工芸品を多く所蔵していると。

で、今回の特別展はそういった寄贈物を中心に京都が育てた日本画というコンセプトで開催されたというわけである。

最初は学校歴史博物館と日本画が何の関係があるのやろう思っていたけど、そういうわけやったのですな。

特別展の福田平八郎は

こんな感じに当然よろしかったけど、

村上華岳の卒業制作 「二月の頃」なんかも大きい現物で見るとなんかこう壮大な感じがゴゴゴ…と湧き上がってくるどす。

映像資料DVDでは寄贈品を主にした展示だといっていたうえに入館料も200円と無闇に安かったけど、この特別展は展示物を色々な美術館やら個人から借りてきて、更には図録まで作っていて意外に気合が入っていたように思う。

特別展を目当てに行ったけど、常設展も教科書とか学校資料だけでなく北大路魯山人の焼き物があったりスタインウェイのピアノがあったり給食のサンプルがあったりとカオスな意外性もあってなかなか面白かった。

なんでもコストパフォーマンスで判断するのはどうかと思うけど、この展覧会は費用対効果がかなり高いと思いましたどす。

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