フルメタル部屋の片付けその3 / 部屋の片付けダイアリーズ

フルメタル部屋の片付けその2 / 心まで鋼鉄で武装するオヤジ
の続き、未読の方は上記エントリを先にお読みいただくのをお勧めします。
部屋の片付けを始めていらない物をより分けていると、過去の自分に突っ込みたくなることがとても多い。
たとえば、何かの拍子に買った本や物がやたらと重複して出てくることである。
ドストエフスキー『罪と罰』 の上下巻が2セット、サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』 が3冊、このあたりは何かの拍子に読み返したいと思って持っていることを忘れたか発見されないので買ったものであろう。
そして古い河出の世界文学全集『アンナカレーニナ』 の上下巻が2セット、ショーロホフ『静かなドン』 の三巻セットが2セット、ソルジェニーツィンの『煉獄のなかで 』の文庫版が2セット、これは読むつもりで買ったけど結局読まなかったパターン、
読んだにしろ読むつもりにしろ、自分の持ってる本くらい覚えて置けよと。つーかそれよりもどれだけロシア文学好きやねん。
そして本以外で特に目立ったのはロフトに行くたびになぜか買いたくなる「スポイト 」。これが6つも発見された。


なぜか「スポイト」というものにやたらと心を惹かれる私であるが、実際このスポイトは万年筆のインクをカートリッジに詰め替えるためにしか使っていなかった。
しかしいざ補充しようとするたびに行方不明になっていることが多いので気づき次第買っていた。
本来使い捨てであるはずのカートリッジが無駄やからとスポイトで詰め替えていたのだが、詰め替えのほとんどに新しいスポイトを使っていたのなら、結局新しいカートリッジを買っていたほうが安かったやん。ということになる。
うーん、一体俺は何をしていたのやろう…
が、とにかく、どうやら私はロシア文学とスポイトが大好きらしいということだけは良くわかった。
着々といらないものをより分けて大量のゴミ袋の山を築いてゆく私であるが、ちょっと未練の残るものに止めを刺す場合、ナイフアタックはまだしも、ガスガンを撃ち込んで貫通したり弾かれたりしたBB弾が跳ね回って兆弾を食らいそうになることが時々ある。
体に当たってもどうということはないけど、顔に当たるとちょっと危ないかもしれない。
そんな事を考えながら片付けているとちょうど良いものを見つけた。
mask.jpg
昔サバゲで使っていたゴーグルとフェイスマスクである。
これを装備していればいくら兆弾しようが無問題である。
試しにこれを顔に装備して鏡の前に立ってみた。
むぅ…鏡に映る自分の姿は何らかの特殊任務を帯びた特殊な人に見える。
まぁ、この散らかった部屋を片付けるのはある意味で特殊任務ではあるが、「むぅ、これでますます気合が入るではないか!!」とテンションが上がる。「この汚部屋を石器時代に戻してやれ!!」と猛烈な勢いで片づけを始めた。
しかし、このマスクの口のスリット状の部分だけで息をするのはちょっと苦しい、しかも下にマスクもしているし…
「マスクしてその上にフェイスマスクはおかしい?」と手を止めて考える。「下のマスクは埃よけなので外せないからむしろガスマスクをするべき??」
gasmask01.jpg
↑脳内イメージ
とそこまで考えて、流石に自分がおかしいことに気付いた。
改めて自分の姿を鏡で冷静に見てみると、「部屋の片づけをしているように見えない度」は格段にアップしている。どこかどう見ても怪しい人以外の何者でもない。
「はたき」を抜いて構えても、ガスガンを抜いて構えても、怪しさは募るばかり。
この状態でいるところを裏の奥方様にまた見られでもしたら、今度こそ通報されるでござる。
そうなれば部屋が片付くよりも、むしろ私がどこかに片付けられてしまいそうな予感である。
これは少なくとも裏の奥方様に戦闘行為と悟られる事無く部屋を片付ける必要がある。
民間人に戦闘(部屋の片付け)と悟られる事無く戦闘(部屋の片付け)するとはまるでゲリラ戦だ。
そう。この戦いは汚部屋からの独立を目指すゲリラ戦なのだ。
これはただの部屋の片付けと掃除ではなく、私にとっては汚部屋の圧政からの独立を果たす革命戦争なのである。
などと決意を新たにしたところで、次回に続くのであった。
次回「片づけで発見された可笑しなもの編」乞うご期待
(まだ続くのか…)



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