2011祇園祭の冒険者たち/ぼうけんのしょ宵山2011

今年も例のごとく祇園祭に繰り出してきた。
例のごとく待ち合わせは車が通行止めになった烏丸御池ちょっと下がるの中央分離帯付近、
毎年この季節のこのあたりは出会いと別れのルイーダの酒場状態である。
遊び人4はボルヴィックを飲みながら中央分離帯に座っている!
遊び人1が焼きそばを食べながら現れた!
遊び人2が卵せんべいを食べながら現れた!
遊び人3が10分遅れて現れた!
なぜか遊び人4の父親が現れた!
遊び人4の父親はどこかへ去っていった!
という感じでパーティー結成、
三々五々集まった我々祇園祭冒険者の初期パーティーは遊び人、遊び人、遊び人、遊び人の四人構成となった。
パーティー共通の目的はフレスコとベーコンエッグタイヤキと玉三郎とマイナー山鉾巡りである。
梅雨も明けた三連休初日の土曜日で宵山とくれば想像するだけで人が多そうであるが、果たしてその通り、人がゴミのような人ごみであった。
毎年どうでもいい事を書いていたこの祇園祭関係エントリであるが、
後ほど合流した「遊び人5」に「祇園祭 玉三郎」で検索するとこのブログがヒットしたと教えてもらったこもあり、ことしはちょっと実用に足ることを書いてみる。
高校生のころからかれこれ20年は通いつめている祇園祭冒険者によるちょっとした宵山冒険ガイドである。
何気に両親が染織関係者なのでそっち系統にも意外に詳しいのですぞ。


我々パーティーの初期装備はルイーダの酒場付近で配布されているアルファステーションの竹団扇のみ。
これは骨の材質が竹なので見た目が良いが、腰が柔らかいので扇いでも風が弱い、しかも数時間使っていればそのうちに紙がはがれて崩壊して骨だけの情けない格好になるので、
そこらじゅうで配られているプラスチック製の団扇をぜひGETしたおきたいところ。
「武器や防具は持っているだけじゃ意味がないぞ!」ということで竹団扇の代わりに装備しておこう。
さらに、山鉾の配置図もぜひ手に入れたい。
長刀鉾や月鉾などの大通りに立っている巨大でメジャーな鉾を見るだけなら良いが、細い裏通りのダンジョンに潜んでいるマイナーでしょぼいこじんまりした山鉾をめぐるにはどうしても地図が必要になってくる。
これも市の観光協会やら山鉾保存会やらがそこらじゅうで山鉾案内図として配っているので、道中で手に入れる事が出来る。
中には裏に山鉾配置図MAPの載ったプラスチック団扇なる、団扇でかつ地図といった「はかぶさの剣」のようなアイテムもあるにはあるが、
ちゃんとした祇園祭冒険者なら地図入り団扇だけでなく詳細な山鉾解説の載った山鉾案内図を手に入れておきたいところ。この解説は道中どこぞでコーヒーでも飲みながら、家に帰っておさらいしながら読んで「ふーん」と感心するのにもってこいですぞ。
今年はこの宵山クエストのこのパーティーに「遊び人2」が初参戦でということなので、今までは余り巡らなかった「屏風祭り」も堪能した。
「屏風祭り」とは旧家や老舗などが所蔵している屏風やら調度品やら美術工芸品やらを、玄関入って直ぐの所や外から見える所に見せびらかして展示してあるものであるが、
人が入れ替わり立ち代り押し寄せる直ぐ奥で、その家の家族が食卓で晩御飯を食べていたりテレビを見ていたりするのが妙に祇園祭的シュールさを醸し出していて、「いとをかし」なのである。
人家にずかずかと押し入ってめぼしい物を探して「意外にしょぼいな」「フーン」「冷房が涼しかった」などどのたまって去ってゆく様はまさに、アリアハンの民家の箪笥の引き出しを開けて「小さなメダル」を探すかごとき宵山クエストの醍醐味である。
中でも各山鉾の町会所やお飾り場は巡行時に装備される懸装品が間近に見れてポイント高しである。
例えば、杉本家の「店の間」を利用したこの伯牙山のお飾り場は如何だろう?
hakuga2011.jpghakugasoubi2011.jpg
慶寿裂の掛軸に琴、そして白幣と角房掛『舞楽風胡蝶』が四つ並ぶ様はまるでゴールドクロスのような輝きを放っているではないか。
前懸の上に垂らす掛軸、そして琴、金幣でなく白幣、内から房を懸ける角房掛金具、すべて他の山鉾にはあまり無いタイプの珍しい逸品であるが、特に何も知らずともこれを見れば「おーっ」と圧倒されてセブンセンシズに目覚めてしまいそうな本物の迫力がある。
そして何気に好きな「芦刈山」の胴懸『豊公獅噛鳥獣文様 錦織』である。
ashikari2011.jpgashikaridoukake2011.JPG
秀吉の陣羽織にも使われていたらしい獅子が獲物を捕らえる柄であるが、今年も組んず解れつしている動物たちの図柄が可愛らしかった。
山鉾の幕といえば古臭いイメージであるが、この文様と色などはとてもポップである。
本物のポップさは何時の時代でもポップであり続けるわけですな。
他の山鉾の胴懸や前懸のようにナイロンを被せたりせずに直にその錦織の色や毛並みが見られるところも素晴らしい。
これはもう芦刈山GJである。
で、我々パーティーの共通目的であったフレスコは西洞院四条に加えて去年できた烏丸六角と今年から二件となった。
フレスコの出店に加えて今年は店内で「鮎の塩焼き」を買って食べたのだが、信号機の下にある茶色い制御盤の上に食べ物や飲み物を置いて冒険者たちが休息している様は、ちょっとした立ち飲みバーみたいなもんである。
今年はここでグダグダしているタイミングで目の前の四条傘鉾の棒振り囃子が始まって祇園祭っすなー
ここ1、2年はベーコンエッグタイヤキが何処にあるか分からない、もしくは一方通行の向こう側でたどり着けなかったのだが、
今年は図らずも烏丸通沿いに2件も発見した。こうなるともうありがたみも何もありませんやね。
しかしながらこんにゃくを串に刺して煮込んである玉三郎はいつもの岩戸山の南に無く、換わりに立っていた「ワカサギのてんぷら」の屋台を見て、4人の冒険者は呆然と立ち尽くすのであった。
後に合流した「遊び人5」情報によるともっと北の方にあったらしい。
途中の祠で明らかにバイトの巫女さんに「賢くな~れ!しゃららら~ん」と巫女プレイを堪能しお払いしてもらい、杯に受けた神酒を飲み干してMP回復。
結果、この冒険で遊び人1は各山鉾スタンプと手ぬぐいを、遊び人3は菊水鉾ストラップを、遊び人4は手ぬぐいを2枚ゲットした。
ルイーダの酒場2で遊び人5と合流し、うだうだ喋って閉店時間で店を追い出された時点で解散した。

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