ミーハー対象としてのバイエル

ピアノを始める決心をしたけど、まずネットで情報収集を始めるのは今時のオッサンやなぁと。
昔からピアノの勉強と言えば『バイエル教則本』のイメージで固定されていたけど、『バイエル』も今となっては音楽教育にとって問題になる部分が多いと言う意見が主流のようである。
例えば、ヘ音記号が出てくるのが遅すぎて難しく感じてしまう、ハ長調を標準の調のような扱いをしているので、他の調性に対する扱いと調性に対する感覚がおかしくなる。などなど。
なるほどそういわれればそうなのかなという気もするけど、私にとってはヘ音記号どころかト音記号で既に難しそうやし、調性とか言われても頭でしか理解出来てない。
じゃぁ決定的な入門書があるのか?というとそうでも無い。という現状らしい。それにこれをあり難がって使っているのは日本だけらしいし。
今となってはバイエルもなんか地に落ちたような雰囲気やけど、それでも、私が小学校時代には、同級生たちがバイエル何番まで行ったとか、何番が難しいとか言っている話を聴いて、なんとなくハイソな雰囲気を感じて、憧れ半ば畏怖半ばの不思議な感情を抱いていたものである。


ネットを徘徊するに、私と同じような、こんな風なバイエルに対する感覚を子供の頃に抱いていて、大きくなってからピアノを始めて、『バイエル』に対するちょっとした歪んだ憧れからバイエルを勉強する人も多く、私もこの考え方に結構賛同した。
「バイエルに対するミーハー心」である。
amazon ASIN-4111010202ネット上にMIDIデーターは落ちているし、それをお手本としながら練習して行けば、ある程度独学でバイエルを進めて行く事も可能かもしれない。
という事で、全音楽出版社『全訳バイエルピアノ教則本』なるものを買ってきた。
これはどうやら『標準バイエルピアノ教則本』の対訳つきのものであるらしく、日本語の説明と英語の説明とドイツ語の説明が同時に書いてある。
音楽と同時に、英語とドイツ語まで学べるお得な一冊である。とも言える。
最初の方は確かに今でも弾けそうだ。しかし最後の方を見るとちょっとありえない事になっている。
人間がこんなものを弾く事が出来るとは改めて驚く。人間の可能性など捨てたものじゃない。
って、こんなものより電子ピアノを手に入れる方が先やんか。

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