ねるねるねるね?

かなり昔、恐らく私が高校生くらいの頃に、魔女の恰好をした老婆が食品とは思えない毒々しい色をした粉末を実験かなんぞののように混ぜて「うまいー!」とか言って食べる「ねるねるねるね」なるお菓子のコマーシャルをテレビてやっていたのだが、どう見ても「美味しそう」どころか食べ物には見えなかった。
それでも何かにつけカレーやヨーグルトや納豆などを混ぜる時に「ねるねるねるね!!」とか言ってネタにはしていたのだが、最近その「ねるねるねるね」がまだ売っているという事を知ってからと言うもの、考えれば考えるほど「ねるねるねるね」っては実は凄いんじゃないか?と思うようになって来た。
まず「ねるねるねるね」なる安直に冗長すぎる名前のインパクト、そして毒々しい色と良くわからん粉末を混ぜて練るという食品の概念を打ち破るような造形、そしてなによりも食べ物でありながら美味しそうに見せようと言う意図を完全に放棄したかのような逆向きのベクトルである。そういったお菓子なる概念と全く反対方向のものばかりを持ちながらも、「お菓子」の枠組の中で一定の地位を築いているそのポジションと言うか生き様はどこか男心をくすぐるものがある。
粉と水を混ぜて色が変わるネバネバといった子供騙しでしかなかったものが、歴史の選択によって生き残り、お菓子であることを超越しつつもお菓子であるという実存を獲得するほどのなにものかが隠されているのではないかと。
と言う事で生まれて初めて「ねるねるねるね」を食べた。


まず開封してパッケージの説明どおりに、1の粉を入れ、三角カップ一杯の水を入れた後に、2の粉を投入、すかさず小スプーンでねるねるねるね…
と言う事で生まれて初めての「ねるねるねるね体験」の始まりである。
確かにこの作業自体は楽しいものがあるけど、うーん、やっぱり食べ物には見えん…
いやいや、見た目で判断してはいかん。実はとっても美味しいかもしれん。
ということで「色がかわるまでよくまぜよう」なるパッケージの指示通り、色が変わるまでひたすらねるねるねるね…
そして色が変わった後に、3の粉(ラムネ)をトレイに開けて練ったネバネバをそのラムネにつけて食べるわけやけど…うーん微妙…
というか、見た目で想像される通りの味である。ある意味期待を裏切らないと言うかなんと言うか…
特に不味くは無いけど、特に美味しくも無い。あえてこれを食べ物として食べようと言う気にはならなさそうだ。
食べ物を頭で考えて判断してもほとんど意味は無かったし、結局食べ物は食べて判断するしかないなと、そういうことを教えてくれたねるねるねるねであった。
(と、無理やりまとめてみた)

2件のコメント

  • デビューしちゃいましたーデビューと同時に引退しそうですが…
    私が食べたのはソーダー味だったようです。

  • ねるねるねるねデビューおめでとです。私はコーラ味が好きでしたねぇ~!しかし、なつかしい商品がまだ売っていたとは驚きです。

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