イルカとキャッチボールをする
先日「二見シーパラダイス」なる水族館に行って来た。
私は魚はやたらと好きなので水族館は大好きだが動物園にはあまり興味を感じないので、海獣メインのこの水族館もそれほど期待していなかったのだが、実際に行ってみるとめちゃめちゃ楽しく、もう間違いなく「パラダイス~パラダイス~!」だった。
巨大な施設じゃないけど、手書きPOPや手作りデコレーションが満載で、水族館で働く人たちの生きものたちへの愛やら楽しさがとてもよく伝わってきたし、大水槽の暗がりの片隅にマッサージチェアが置いてあったり、水槽の魚やエビの食べ方や寿司ネタの説明なんかも書いてあり、水族館としてはぶっ飛んでいるのに、なぜか胸の奥の方をギュ~ッとつかまれるような、とても懐かしい気分になったのだ。
そして水族館にいる三匹のバンドウイルカとキャッチボールをして遊ぶのがこれほど楽しいとは思わなかった。
海好きの中には無闇にイルカが好きな人たちが数多くいて、彼らがほかの魚でも動物でもなくピンポイントでイルカにだけ惹かれるのが良く分からなかったけど、ひたすらイルカにボールを投げ、イルカの投げ返してくるボールを受けとり、そしてまた投げ返すという動作をひたすら続けていると、彼らの言う「イルカに癒される」という感覚が少しばかり分かったような気がする。なんやろうね。この感覚は。
イルカは人間を癒すとして、ではこの水族館にいるイルカは一体何のためにここにいるのだ?彼らは幸せなのか?
生き物が好きであればあるほど、生き物を間近で見たいという感覚と、生き物を自然と切り離して飼育するというアンチノミーなジレンマの落差に悩まされるわけであり、魚類に比べて圧倒的に不自然な環境で飼わざるを得ない動物園を今まであまり好きになれなかったのはたぶんそんなところにあったのだろう。
しかしそんなことは頭の中だけで考えることで、実際に動物たちと触れ合ってしまえば、トドやカワウソやセイウチやアザラシやイルカと実際に触ってみればそんなことなどどうでもよくなってしまう。
ヒトを含めた生き物にとって、幸せだとか不幸であるとか、意味があるとか無いとか、エゴやとか愛やとか煩悩やとか、そんなものは頭の中にだけ仮想的に存在するものであり、生きているという圧倒的な存在そのものの現実感の前では取るに足らない問題なのだと、なんとなく思ったのだった。
はい。もーほんま面白かったです。
絶対おもろいって仰ってたのがよ~くわかりました。行ってよかったです。
>水族館にいる三匹のバンドウイルカとキャッチボールをして遊ぶのがこれほど楽しいとは思わなかった。
それ、それ!
イルカたち、心から楽しそうに遊んでたやろ、飽きることなく。
そしてこっちもなぜか楽しくなる。