人生のコナミコマンド

「魔界村」の最後のボスを倒したら、「幻影だったのでもう一周」と言われて「やってられるかー」と思ったけど、気を取り直してもう一周してボスをボコボコにして姫を救出したので、今度はドラゴンにさらわれた姫様を助けるべく、「ドラゴンバスター」に挑戦中。
迷宮や洞窟を探検する為に必要となりそうな色々な技術はあるけど、結局、如何にに上手くダッシュながら二段ジャンプして垂直切りで敵の頭の上に落下するか、そこに集約されるゲームである。
進んでも進んでもどんどん先は長くなるような気がする。この徒労感は本当にどこかを探検しているようだ。客に媚びないどころか、客を選びに選ぶような作りである。
私の知っている限り、これを自力でクリアした人は皆無であるにもかかわらず、やった事のある人はたくさんいる。
本当に当時の子供たちはこれを楽しんでやっていたのだろうか?
それともこのゲームで人生やとか生きる事に含まれる徒労を学んだのであろうか?
人生なる迷宮を進んで、その中で出会う数々の敵に対しては、結局「ダッシュ+二段ジャンプ+垂直切り」的なものしか頼りにならない事を知るのであろうか?
しかし、何でこんな難しいねん!くっそー絶対最後まで行ってやる。最後まで行って姫見つけたら、ファイヤーボールで瀕死にして、ダッシュから二段ジャンプして垂直切りで串刺しにしてやる。と固く心に誓うのであった。


我々くらいの年代で、かつゲームをするする習慣を持っていた人には「コナミコマンド」と言えば通じる概念がある。
それはコナミという会社が作ったゲームでは上上下下左右左右BAと入力すると武器やオプションがフル装備になったり、残機数が増えたりと、いい事が起こる事の多い、隠しコマンドであるのやけど、ゲームばかりやっていると、「なんかこう、人生のコナミコマンドみたいなもんって無いもんかね?」など無茶な事を想像したりする。
ゲームと人生を関連付けて「人生がリセット出来たらどれだけ良いだろう?」などという話ですら無茶な扱いをされるのに、「人生のコナミコマンド」てどれだけ無茶苦茶やねんと。
しかし、「人生のコナミコマンド」があれば、「あーベヒシュタインのグランドピアノ欲しいなー。↑↑↓↓←→←→BA。っと。あ、銀行口座の桁の全てが全部9で埋まってるー」とか、「あーお腹すいたー、でも冷蔵庫に何も無いやん。↑↑↓↓←→←→BA。っと。冷蔵庫ぱかっ。おっ!梅酒と麦茶とアイスと茄子とハマチと豆腐があるやん。」などと私はええ年こいて何を言っているのだろう?
しかしコナミコマンドは、あるゲームでは自爆のコマンドになっていたりする事があるので(実話)、人生のコナミコマンドには要注意である。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP