映画 14 1月 2008 アレックス・コックス 「レポマン」(1984/米) ASIN:B000G7PSIG この映画はいわゆる「パンク映画」という括りになるらしい。 パンクといえば、商業主義的なものに飲み込まれることでテクニカルで理論的な方向に偏重した「ロック」への反発を基盤にした、テクニックよりも勢いを重視した攻撃的な演奏がメインとなる音楽ということになるらしく、確かにテクニカルで理論的な商業主義的映画とは趣の異なる勢いのある攻撃的なこの映画がパンク映画と呼ばれるのも分[…] 続きを読む
映画 13 1月 2008 モフセン・マフマルバフ「カンダハール」 (2001/イラン=仏) ASIN:B00006HBRB この間見た「サイクリスト」と同じ監督のイラン映画「カンダハール」を観た。 舞台はアフガニスタン。現地の社会に絶望した妹から間近に迫った次の日食の日に命を絶つという内容の手紙を受け取ったカナダへ亡命したジャーナリストが、妹に会うべくアフガニスタンを旅するというもの。 監督自身は世界中から全く関心を払われず、国際社会から見捨てられた貧困にあえぐ地雷だらけのアフガニスタン[…] 続きを読む
映画 12 1月 2008 ジェームズ・L・ブルックス 「恋愛小説家」 (1997/米) ASIN:B0000CD7P0 ジャック・ニコルソンが出てるつう事で「恋愛小説家」を観る。ちなみに原題は「as good as it gets 」で邦題と全然違う。 潔癖で偏屈で頑固で口の悪い恋愛小説家のおっさんがお気に入りのウェイトレスと隣人とその犬との関わりによって変わってゆくと言う話だった。 逆から言えば余りにも個性がありすぎる人間はそのままでは受け入れられないという話であるとも言える。 面[…] 続きを読む
映画 11 1月 2008 ヤン・シュヴァンクマイエル 「オテサーネク」 (2000/英=チェコ) ASIN:B00006JOY9 先日観た「アリス」が中々に気に入ったので、同じ監督であるヤン・シュヴァンクマイエルの「オテサーネク」を観た。 チェコの「オテサーネク」なる民話を下敷きにした物語で、不妊症に悩む妻を喜ばそうと、赤ん坊の形に切り出した木の根っこを妻に見せる夫と、これを本当の赤ん坊のように扱って自分の子として溺愛し始める妻を中心に物語は始まる。 赤ん坊のように扱われるうちに木の根は命を持[…] 続きを読む
映画 10 1月 2008 モフセン・マフマルバフ 「サイクリスト」(1989/イラン) ASIN:B00006HBRE モフセン・マフマルバフのイラン映画「サイクリスト」を観た。 たぶんイラン映画なるものをそれと意識して観るのは初めてである。モフセン・マフマルバフなる映画監督も一応有名らしいけど初めて聞いた。 隣国アフガニスタンから難民としてイランに流れてきた男が、瀕死の妻の入院費を稼ぐために「一週間自転車に乗り続ける」という興行の「サイクリスト」となり、賞金を目指して走り出す。広場[…] 続きを読む
映画 9 1月 2008 デイヴィッド・リンチ「ロスト・ハイウェイ」 (1997/米) ASIN:B00005V2MG デイヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」を観た。 サックス奏者の主人公がある朝インターフォンに出て「ディック・ロラントは死んだ」という謎のメッセージを聞いた。それをを切っ掛けにして自分の家の玄関先や寝室が映っているビデオテープが届いたり、パーティで奇妙な謎の男にあったりと変な出来事が立て続けに起こる。そして主人公は精神的に追いつめられていって云々…という感じやけ[…] 続きを読む
映画 6 1月 2008 ヤン・シュヴァンクマイエル 「アリス」 (1988/チェコスロバキア) ASIN:B00077DAYE ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」 を観た。言うまでも幾度と無く映像化されたりミュージカルになったりしているルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の映画化である。 しかしながら、一応子供向けとされている原作に引き換え、実写とコマ撮り人形アニメで構成されたこの映画はとてもグロテスクな悪趣味さを持っている。なんというか原作の持つ倒錯した部分を別の方向に捻った感じで[…] 続きを読む
映画 6 1月 2008 「ブレアウィッチプロジェクト」 (1999/米) ASIN:B00005FX2U ブレアウィッチプロジェクトを観る。映画の卒業制作でブレアなる森に住む魔女(ウィッチ)にまつわるドキュメンタリーを撮りに森に入った三人が行方不明になり、後に発見された彼らのビデオの映像を編集した。と言う設定の映画。 本家アメリカでは公開前からこういう話があったらしい、こういうビデオがあるらしいとWEBやらでテレビの特別番組やらで散々盛り上げておいて公開とういう事で、映[…] 続きを読む
映画 2 1月 2008 岡本喜八 「肉弾」 (1968/日) ASIN:B0009S8G0E この日の四連続で観た映画の最後は岡本喜八の「肉弾」である。 太平洋戦争末期、洋上に浮かぶ魚雷に括り付けたドラム缶の中で特攻攻撃をするために敵の船を待ち続ける男が、爆薬を抱いた肉弾となって敵の戦車に特攻攻撃を仕掛ける事が決定した日から今までを回想する。 戦争に疑問を持ちつつも戦争反対を叫ぶわけでもなく戦争から逃げるわけでもなく従順に戦って死のうと思い続ける一人の男の物[…] 続きを読む
映画 2 1月 2008 塚本晋也 「鉄男II ~BODY HAMMER~」(1992/日) ASIN:B00005HPZ1 塚本晋也の「鉄男Ⅱ ~BODY HAMMER~」を観た。 「鉄男」が余りにも凄すぎたので、その続編であるこの映画はぜひとも観ておかんと。という事で観た。 続編とはいうものの前作とストーリーや設定上のつながりは無い。 平穏に暮らす三人家族を賊が襲い、怒りによって機械の体と化した主人公は暴走して子供を殺してしまう。 怒りと自責の中苦しむ主人公を誘い出すべく、今度は妻が誘[…] 続きを読む