笠原嘉 『精神病』 /ゼロからの「統合失調症」について

笠原嘉 『精神病』 /ゼロからの「統合失調症」について

ISBN-10: 4004305810 斉藤環の「ひきこもり本」を読んでいた時に、統合失調症から起こるひきこもり現象もあるということで、統合失調症の場合の引きこもりを見分ける為に統合失調症の特徴が書いてあった。 その特徴自体は「ひきこもり本」自体とはまったく関係なかったものの、なぜかその「統合失調症」の症状が妙に印象に残って猛烈に「統合失調症」について知りたくなった。 ということで、最近の本読みの[…]
斎藤環 『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』 / ひきこもりから「人間」を考える

斎藤環 『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』 / ひきこもりから「人間」を考える

ISBN-10: 4805830069 またしても斎藤環の「ひきこもり本」の『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』を読んだ。 『社会的ひきこもり―終わらない思春期 』や「ひきこもり」救出マニュアル などの斎藤環のひきこもり本がほとんど2000年前後の古い時代に書かれているのに対して、この本の出版は2007年10月となかなかに新しい。 著者が言うにはこの本は今まで著者自身が書いてきた「ひきこもり本」は実[…]
斎藤環『「ひきこもり」脱出マニュアル』 / 「ひきこもり」脱出支援マニュアル / 「ひきこもり」対応マニュアル

斎藤環『「ひきこもり」脱出マニュアル』 / 「ひきこもり」脱出支援マニュアル / 「ひきこもり」対応マニュアル

ISBN-10: 4569621147 斎藤環『「ひきこもり」脱出マニュアル』を読んだ。 1998年に出版された『社会的ひきこもり―終わらない思春期 』が「ひきこもり」について書いた本だったのに対し、この『「ひきこもり」脱出マニュアル』は「ひきこもり」を如何に解消するかに主眼を置いた本である。 『社会的ひきこもり―終わらない思春期 』以後の著者の「ひきこもり」に関する何やかやの蓄積を元に、質疑応答[…]
三島由紀夫:『三島由紀夫レター教室』/乙女のための本?

三島由紀夫:『三島由紀夫レター教室』/乙女のための本?

ISBN-10: 4480025774 毎週木曜日は職場の近くのスーパーで古本市が開催されるので、気が向くと仕事帰りに冷やかしている。 最近は「ひきこもり」だとか「統合失調症」だとかちょっとしんどい本ばかり読んでいたので、この前に箸休めに読むつもりでホメーロス『オデュッセイアー 』と一緒に買ってきていた、三島由紀夫の『三島由紀夫レター教室』 を読んだ。 この本は、五人の登場人物がそれぞれ色々な人物[…]
勝山実:『ひきこもりカレンダー』/ ひきこもりシャウト / ひきこもりアフォリズム / ひきこもりニルヴァーナへ

勝山実:『ひきこもりカレンダー』/ ひきこもりシャウト / ひきこもりアフォリズム / ひきこもりニルヴァーナへ

ISBN-10: 4890361243 最近ひきこもり関連書籍ばかり読んでいるが、続いて読んだひきこもり本は2001年の始めに出版された勝山実:『ひきこもりカレンダー』である。 この本の3年前に出版された『社会的ひきこもり―終わらない思春期』の斎藤環がひきこもりを治療者から見た立場で、この本のおよそ一年後に出た『「ひきこもり」だった僕から』の上山和樹が元ひきこもりの立場から書かれた本だとしたら、こ[…]
上山和樹:『「ひきこもり」だった僕から』 / ひきこもり追体験ブック / 世界の中心で「だが断る」を叫ぶひきこもり

上山和樹:『「ひきこもり」だった僕から』 / ひきこもり追体験ブック / 世界の中心で「だが断る」を叫ぶひきこもり

ISBN-10: 4062110725 2001年に出版された上山和樹『「ひきこもり」だった僕から』を読んだ。先日読んだ斎藤環の『社会的ひきこもり―終わらない思春期』がひきこもり経験を持たない医者である著者の視点から書かれたのに引き換え、この本はひきこもりを脱した(とされる)ひきこもり当事者によって書かれた本であるというところに大きな意義があるらしい。 現在の著者はひきこもり経験をもとにした講演や[…]
村上春樹:『1Q84』 / あっさりな、余りにあっさりな /「デタッチメント」から「コミットメント」への移行

村上春樹:『1Q84』 / あっさりな、余りにあっさりな /「デタッチメント」から「コミットメント」への移行

ISBN-10: 4103534222 ISBN-10: 4103534230 限られた狭い範囲内で「図書館戦争」と呼ばれるものの先陣を切って首を取り、村上春樹の『1Q84』 を読むことができた。 巷では発売当初に売り切れるほどの勢いで売れに売れたこの本の評判を聞いて、まるでいつの間にかメジャー路線の老若男女を集客しているヱヴァンゲリオンのようだと思ったのは私だけではあるまい。 最近、本にしろ映画[…]
荻上チキ:『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』 / もう何書いても炎上すらしないブログへ

荻上チキ:『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』 / もう何書いても炎上すらしないブログへ

ISBN-10: 4480063919 荻上チキ『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』 を読んだ。ブログやBBSなどの「炎上」を代表とする、ネット上でよくありがちな現象をベースにネット特有の人間心理や行動パターン、そしてサイバースペース自体のあり方を、サブタイトルにあるように「ネット群集の暴走と可能性」として捉えた本である。 いつもブログを読んでいるひきこもりの人がこの本を絶賛するので読んでみた[…]
中島梓:コミュニケーション不全症候群 / 生き難い現代への適応の一つの形

中島梓:コミュニケーション不全症候群 / 生き難い現代への適応の一つの形

ISBN-10: 4480031340 小説家としてのグイン・サーガの作者である栗本薫の評論を書く時のペンネームである中島梓名義で1991年に出版された『コミュニケーション不全症候群』 をずっと読みたかったのだがなぜか機会がなく、彼女の死去を機に読んでみた。 今で言う腐女子、つまりはヤオイだとかショタだとか(正確にはJUNE系というらしい)の文化の基礎を構築しただけでなく、自ら先頭に立って牽引し続[…]
栗本薫 『ぼくらの時代』『ぼくらの気持ち』『ぼくらの世界』/ 若者の主張系ミステリ??

栗本薫 『ぼくらの時代』『ぼくらの気持ち』『ぼくらの世界』/ 若者の主張系ミステリ??

ISBN: 4062759330 ASIN: B000J7WAUM ASIN:4061840835 栗本薫の本ってのはグインサーガ以外読んだ事がないので、死去を機に色々と読んでみたのだが、その一番最初に読んだのが1978年に出版された江戸川乱歩賞を受賞したらしい『ぼくらの時代』 である。 私は本好きではあるが、ミステリってのはほとんど読まず、江戸川乱歩賞ということで硬派なミステリだと思ってずっと読[…]
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