『カムイ伝』を読み始めた

amazon ASIN-4091920314最近、昔から読みたかった『カムイ伝』を読み出した。全15巻もあるので一度に買うと結構お高いゆえに、古本屋で安く叩き売りされているのを見つけると買っている。
1巻から4巻、7、8巻、そして13、14巻と飛び飛びに読んだがまぁなんとなくストーリーはわかる。
江戸時代の身分制度の最底辺に住む人達の悲惨な生活と自由への戦いが描かれている。
中学校の日本史で、江戸時代の身分制度は、被支配層の人々をいがみ合わせ、支配者層への不満を、身分が下の対象への差別意識と攻撃性へ転化させるシステムである。って習ったけど、実際にこの漫画を読んで見ると中々見事に強烈にエグイ。
江戸時代は中々に完成された豊かな時代であったと言う話を聴くけど、この漫画を読んで最下層の人々の生き様を見る限り、とてもそういう風には思えない。


豊かであると言う事が、富が多い状態を指すのだとしても、富の絶対量は一定で、新たに生み出される事なんか無いんじゃないかという印象を受ける。
結局、絶対量は変わらない富を集中させるか分散させるかしかないのだろうか?我々は一定の量の富を奪い合う事しか出来ないのだろうか?
富の総量を増大させるのではなく、搾取によって自らの下に集中させようとする支配階級に引き換え、主人公の一人の正助は、テクノロジーの発展や社会改革によって、自ら富を生み出し、そのの総量を増大させようとする方向性を持っている。
なんか彼の努力も徒労に終わりそうな雰囲気がするけど、創造的な人間と言うのはやっぱり見ていて気分が良い。

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