社会的ダブルバインドと血液型占い
2013年7月28日
「このままでいいじゃないか」という言説と「変わらなきゃ」という言葉がどちらも同じように社会のありとあらゆる場所にあふれている状況は、よく考えれば「ダブルバインド」以外の何物でもないように思う。
子供が親との間でダブルバインドの状態にあるコミュニケーション下にずっと置かれていると、
- 言葉に表されていない意味にばかり偏執する(妄想型)
- 言葉の文字通りの意味にしか反応しなくなる(破瓜型)
- コミュニケーションそのものから逃避する(緊張型)
のどれかの症状が現れる、ということになっているらしいけど、よく考えてみれば、性格の傾向として誰でもがどれかのタイプに該当してしまう。
まぁ、そういうレベルでは社会的ダブルバインドの影響下で現れる反応なんてものは、あらゆる人間を複数のどれかのワクにあてはめてしまうという意味で血液型占いと大して変わらないように思う。
血液型で人を人格的な枠に入れて語るばあいに「私A型やしこれきっちり並べんと気がすまんわ~」「ごめん~わたしB型やしすっかりわすれてた~」「私AB型やから今日はこれがいいの~」とかいった言い方がある。
これは性格的な枠を設定することで人を解釈しやすく、許しやすく、そして突っ込みやすく突っ込まれやすくすると言う、人間関係を良好に保つ機能があるように思われるけど、
この「血液型占い」と同じように「社会的ダブルバインド占い」などとしてしまえば、
「Aちゃん妄想型やから勝手に想像しはってんて~」とか「Bちゃん破瓜型やねんからちゃんと言うてあげんとあかんやろ~」とか「Cちゃん緊張型やねんからヤイヤイいうてあげたらあかんて~」
とより世界は優しくなるような気がする。