nの集中 (n=任意の価値)

三月から、今まで私が日常業務としていたある程度の事を私でない人に引き継ぐ仕事が増えた。ただでさえ忙しい年度末に今年は更に幾つものイベントが重なり、そのうえ自分の仕事も抱えた状態であるから中々に大変である。
余りの忙しさゆえに教えるより見て学んでくれとか盗んでくれ。と言いたい所だがそうも言っていられない。
ある程度の業務を単独で担当して貰えるようになれば、私はより創造的な視点で発想と行為に注力できるようになるであろう。そしてそれこそが今回の件の本来の趣旨であるはずだ。
一方で全く誰も知らず、全く何も知らないところに飛び込んで来て、訳の分からない事を詰め込まれるのはさぞかし大変であろうと同情する。しかも相手が私とあっては尚更だろう。
前に属していた世界を捨ててまで、この世界へこの立場で来る程の価値が本当にあるのか?と思わずにはいられないけど、それは私が言ったり思ったりする筋合いでは無いのだろう。
「個人の意思の尊重」は一見するととても人道的な概念に見えるけど、使い方によっては完膚なきまでに人を叩きのめすとてつもなくグロテスクな現象を引き起こしたうえに、その責任の所在の矛先をすら変える前提にもなりうるような気がした。

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