ルービックキューブ再び

ちょっと前に取り付かれたようにルービックキューブに凝っていた時期があった。
毎日毎日暇があればくるくる回していたので、手が完全に解法を覚えていると思っていたのだが、最近ふとした拍子に回してみたら、完全に解き方を忘れていることに気づいた。
というわけで、また解法を覚えなおしたのだが、最終段階の二つと三つ前の角を入れ替えるステップで、以前は手が手順として覚えていたものを、今度はキューブがどう動いているのかを視覚的にも把握して、以前に出来なかった逆回しが出来るようになった。
ルービックキューブは「覚えゲー」であるとは思うけど、その覚える部分とイメージは完全に非言語の領域で行われていることを、くるくる回しているたびに深く意識する。
私は絵や写真を見ても音楽を聴いても文学に触れても、非言語のまま理解しようとせずに、何とか言語化して理解しようとしていることに最近になって気づいた。
そういう意味でダイレクトに非言語領域を使うルービックキューブは、いつも使わない認識とか表現の領域が刺激されているようで妙に楽しいのであった。
ルービックキューブでたいそうな話やけど、これを何の苦も無く六面そろえられるようになって、自分自身の中にある自分が把握できていない領域がとても広いことに気づいたのであった。



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