『悪妻に聞け』池田晶子
2006年1月15日
先週に読んだ本やけど、読んだ本はすべてここに載せる事にしたので書く。
前に読んだ同じシリーズで『さよなら ソクラテス』の前編にあたる、池田晶子の『悪妻に聞け』。1996年に発刊とだいぶ古い。
これも『新潮45』に載っていたコラムをまとめたもので「哲学者池田晶子」が世相を切っている話
前に読んだ『さよなら ソクラテス』との比較した文脈で書いてみる。
あまりに古い話なので、細かい内容については割愛するけど、結論から言って『さよなら ソクラテス』よりは面白くなかった。
本人の真面目なところと言うか真摯さがあまり表に出てなかったところもあるし、論理先行で実がない感じ。。
それでもきわどい事は言っているが、自分は安全地帯からいろいろなことについて述べているような印象を受けた。
全般的にこの人の言う精神至上主義的な所は俺にはちょっと受け入れにくいんやけど、それでも「哲学者」と自分を指して言うだけあって必死でやってるのはわかるし、そこら辺は好感を持っている。
『さよなら ソクラテス』ではこの人がどれだけまじめに「哲学」を自分の問題として捉えているかというところが前面に出ていて面白かったけど、この本ではそこが鳴りを潜めて、精神至上主義の部分が前面に出てきてちょっと辟易した。
熱中度 ★★☆☆☆
考えさせられ度 ★★☆☆☆
影響度 ★★☆☆☆
総合 ★★☆☆☆