殺意と食欲の水族館

良い天気。朝から須磨の水族園に出かける。大量の魚が水槽で泳ぐ様は魚好きには堪えられない風景であり必然的にテンションが上がる。
ロウニンアジ、クエ、マダイ、いつかこんな奴らの鰓蓋を銛で貫いて押さえ込み、ナイフを脳天に突き立て、三枚におろして刺身とカルパッチョとお茶漬け、煮物焼物蒸し物にして胃袋に収めたい。
次々と現れる魚たちに対して、土偶解説員は市価とどうやって食べると美味しいかをメインに野良解説を加える。見ず知らずのおばちゃんも聞き耳を立ててへーっと感心してうなずいている。
しかしながら水槽の魚たちはそれほど美味しそうに見えないのは残念である。
イルカがせめてきたぞっ 飼いならされた水棲哺乳類のショーを眺める。高度な知能と知性とコミュニケーション能力を持ちながら人間に良いように使われる彼らを見ていると、心の底でさぞかし怒りと憤りを募らせているのだろうなと思う。逆立ちした状態で尾びれだけを水面に出して「八墓村」のポーズを取るのはさぞかし屈辱であろう。
ジャック・マイヨールが彼らに泳ぎを習いたくなったのもわかるような気がする。奴らの身体能力に驚くと共に、彼らが人間に復習を企てる気持ちがわかったような気がした。
知能、身体能力、そしてモチベーション共に彼らが世界征服に乗り出さない理由は無い。彼らならきっと世界性服を果たすに違いないだろう。「イルカがせめてきたぞっ」でお馴染みの画像のような日が訪れるのももうすぐだっ。と思うっ。
水族館から駅までの道のりの海岸を裸足で歩いていて、いてもたってもいられずに思わずズボンとシャツを脱いでパンツだけで泳ぐ。
とても暑い、今年初めて海に浸かり、体が潮味になった日だった。

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