淘汰

中学校時代に「魍魎戦記MADARA」なるゲームをやったことがあった。
ストーリーは、体の部品がまったく無い状態で生まれ、機械で体の機能を補いながら生きてきた少年が、強大な敵と戦いその敵を倒すことで欠けた体を取り戻してゆく。って感じであった。
なんかすごいテクノロジーで作られた機械の体は、暗いところでも見えるわ腕は伸びるわ足は速いわといった特殊機能がついていて(いたような気がする)、あらゆる機械を体中に装備してそれらを駆使して戦う初期状態の主人公はやたらと強かったのやけど、ボスを倒して生身の体を取り戻すごとに、機械の体の特殊機能をひとつずつ失って機械の体に頼らず自分自身の力で闘わないといけない事になってくる。
結構暗い雰囲気のゲームで、「自分の空白を取り戻す」っていうモチーフと、進むごとにある意味で弱くなってゆく主人公に感情移入しながら中々楽しめた記憶があった。


で、古本屋でそのゲームの原作の漫画が大量に売られているのを発見して、面白そうなら買おうと立ち読みして、とりあえず最初の「耳」を取り戻すところまで読んだのやけどあまりにあっさりしすぎと言うか、初めて取り戻した自分の体の一部についてほとんどノーコメント。
かなり期待はずれでがっかりしたので買うのを止めた。
昔見たかったのに見逃してずっと見たいと思っていた「クライングゲーム」を先日見てかなり拍子抜けしたことがあったけど、やっぱり良いものはずっと残り、そうでもないものは時代に淘汰されて消えてゆくんやなぁと実感した。
とうとう「ルービックキューブ スピードキュービングキット 」をアマゾンで注文してしまった。私は何処へ行こうとしてるんやろうねぇ…

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