サイケデリック絵馬 / 強欲絵馬

ema20090928A.jpgema20090928B.jpg夜中にガラガラの伏見稲荷に行くのが好きである。
暗闇の中で常夜燈の薄明かりに延々浮かび上がる鳥居の列はこの世のではないどこかに繋がっているような気がする。
子供のころはクワガタ取りで来るのはとても怖かったけど、さすがにこの年になるとこのきりっとした空気が心地よい。
神社めぐりの醍醐味といえば、絵馬に書いてある願い事を読みながら人間の強欲さを笑ったり、願い事の無茶苦茶さに突っ込みを入れることであるが、ちょっと笑った絵馬を二枚紹介してみる。


この伏見稲荷の絵馬は表がきつねの顔になっていて裏に願い事を書くようになっており、赤い耳と斜めの黒線しかない表のきつねの顔をマジックで書き加えて各々がデフォルメしてあることが多い。
その中でこのサイケデリックな顔はなかなか怖かった。夜中の神社で見るとなかなかに来るものがある。
ちなみにその二つ左下の顔もなかなか凛々しい。
そしてその願い事であるが、「うんどうかいでいちばんになれますように」といった「ほのぼの系」、「○○の暴力が止まりますように」といった「切実系」、「商売繁盛、家内安全」といった「無難系」、「○○がX月X日からAAではじめるBBの売り上げが月250万を2年保てますように」といった「細かい系」、「お父さんが帰ってきませんように」「妹にとりついた○○が除霊されますように」などといった「ノーコメント系」、「集団ストーカーが止まりますように」「テレビで私の悪口を言う人が罰せられますように」といった「電波系」などといろいろあるが、大抵の「強欲系」の願い事、たとえば「世界征服がしたい」とか「宝くじに当たる」といったものはネタ的要素が多い割りに笑えもしないのである。
しかし、この「患者さんがたくさん来て繁盛しますように」と書かれた東京にあるらしい○○整体院の奉納した絵馬は「おいおい、これはいかんやろう(w」とストレートすぎて笑った。この○○整体院はある意味では「死の商人」に近いものがあるなぁ。
一応モザイクをかけたが、検索してみると実在するようだ。
ウケを狙っているのか、それとも反感を抱かれるととは思わずに本当に書いているのか?それとも東京やし大丈夫だろうと思っているのか?それともこの整体院を貶めるためにライバルの整体院が書いたのだろうか?
こんな医療従事者の風上にも置けんようなこんな願い事を聞いた「神的存在」は願いを却下するどころか逆にバチでもあててしまいそうであるが、しかし考えてみれば、真っ向からモラルに反する思いっきり我欲な願い事でも、とりあえずは聞いてもらえるってのは「神的存在」としては懐が深いのだろうか?
ちょっと不謹慎ではあるけど、意外に絵馬ってはブログのネタとして面白いような気がする。

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