マザー・グースにジワジワ来る十五夜の次の夜

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子供のころ字が読めるようになると家にあった谷川俊太郎訳の『マザー・グースのうた』をよく読んでいたのだが、その中にあった月の詩を覚えている。
ぼくがつきをみると
 つきも ぼくをみる
かみさま つきを おまもりください
 かみさま ぼくを おまもりください

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これは読んでいたころは印象にも残らず面白くも何とも無かったけど、妙に母親が好きな詩だったからこの挿絵とセットでよく覚えていた。
子供のころは母親が何をもってこの詩を気に入っているのか全くわからなかったけど、子供じゃなくなってくると共に、覚えていたこの詩を思い出すとジワジワ来るようになって来た。
そして、このジワジワは年を取るごとに強くなっているような気がする。
当たり前のように月と友達だったり、あたりまえのように純粋な信仰心のようなものを持っていたり、あたりまえのように何の打算の無い親切心を持っていたり、あたりまえのように我々の持っていない様々なものを持っている様子がなんともジワジワ来るではないか。
そして、子供の頃にこれを読んで何とも思わなかったのは、子供のころはこの詩をある程度当たり前の物として感じていたのだろうなとい思うと、さらにジワジワ来たのであった。

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