一本の一握の葦

仕事から帰り、布団にもぐりこんで本を読んでいたけど、気づいたら九時とか十時とかのレベルで寝てしまっていた。
『パンセ』が無信仰者をカトリックに勧誘するために書かれた文章の集積であると言うことを今更ながらに意識する。
信仰のない人生がどれだけ無意味で苦しみに満ち、そして真理から遠ざかる事になるのかについてのパスカルの言い分を聞いてくるとなんだか居た堪れなくなる。
冷静に自分の周りを見回して見れば、おおむねパスカルの言うとおりである事は間違いないだろう。
しかしながら、私は信仰なしにそこを突き抜けようと試みる一派でもあるのだ。
人間存在の深刻な面だけを見るようなものの見方は中々しんどいものである。しかしながら私はそういうタイプの人に同調し、惹かれる人間である事も間違いないなぁと思った。

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