似非健全による健全さへのフィードバック回路

冬用のハンティング帽と言うかキャスケットがちょっと欲しいので服屋さんを巡りつつ、美松映画劇場跡の古着屋さんに初めて行った。外装と内装が良い感じに何物にも当てはまらなさそうな異空間を醸し出していた。
売ってるものも中々良い感じやけど古着に混ぜて自社ブランドの商品も陳列してあり、ドサクサに紛れてそっちも売ろうとするのがうまい事やるなぁと感心した。
しかし服がいっぱい売ってるのを見るだけで妙にテンションが上がる。思わずエンジニアブーツを衝動買いしそうになったのだが何とか踏み止まった。
美味しい魚を出す居酒屋で魚料理を食べまくる。美味しい魚を食べる事の幸せは何にも増して格別である。竹串で殻から引きずり出したつぶ貝の塩茹でを噛み締め、マダイのアラ炊きを芸術的なまでの綺麗さでもって食べ尽くす。船盛、ホンマもんのシシャモ、などなど。魚を身近に感じると激しい海への渇望が湧き上がってくる。
パスカルが信仰を持ちきれていなくても信仰に基づく言動を習慣付ける事によって信仰を持てるようになる。という事を言っていた様に、健全な言動を心がける事でその人が健全さを得る事は可能かもしれない。
滅茶苦茶寒くてもとにかく外に出ると気が晴れる。
日曜の午後に自転車で出かけてカフェと服屋さんを巡り、夜に美味しい魚を食べて梅酒を飲む。この健全さが私自身にフィードバックすればいいのにと思う。
絵に描いたような健全さが、絵に描いた餅にならなければいいなと願う、吹雪の夜であった。

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