南プロヴァンス風な土曜日

焼け付くような晴天の中、琵琶湖に繰り出した。
ベースキャンプを設営したものの、その様がなんとなくリゾートチックなところから、今からここは「南プロヴァンス」、今から行われる事は全て「南プロヴァンス風」ということで合意が成立する。
もちろん「南プロヴァンス」の正確な位置も指すものも誰もよく分かっていない。あくまで雰囲気だけの話である。
早速飯盒でご飯を炊いて、炭をおこし、肉を切ったり野菜を切ったり。
南プロヴァンス名物焼き餃子と焼き竹輪が美味しかった。南プロヴァンス風バーベーキューも美味しかった。しかし、南プロヴァンス風焼きバナナは、例の如く何度作っても温かいバナナでしかなかった…
食後にお湯を沸かして牛乳を温めてコーヒを淹れる。これももちろん南プロヴァンス風。マシュマロを炭火で炙りながらコーヒを飲むも、「焼きマシュマロ」が頭の中で混ざって何故か口から出てきた言葉は「マキマロ」。「マキマロ」と発音したとたんに皆に激しく突っ込まれる。皆厳しいなぁ…マキマロ…
南プロヴァンスでは「焼きマシュマロ」の事は「マキマロ」と呼ぶんや。という事にした。
で、砂糖の替わりに焦げた「マキマロ」を解かしたミルクコーヒは黒い焦げや白い泡が浮いていて、ふと用水路みたいと思う。皆に汚い、不味そうと言われつつも(皆厳しいなぁ…)これはこれで「城南宮横用水路カフェラテ南プロヴァンス風」ということにした。
食後に某氏が砂浜に寝転んで寝始めたところで、蝶は数匹飛んでくるわ、トンビとカラスが飛んでくるわ、魚が跳ねるわ、しまいにイヌまで寄って来て、まるで涅槃図のようで可笑しかった。
陽に焼けたせいか妙に疲れた南プロヴァンス風な土曜日であった。

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