交響曲第9番ニ短調「合唱付」 作品125

この日もなんじゃこりゃな暑さ。
仕事後にラジオでシチェルバコフが弾く、リストが編曲したピアノのみのベートーヴェンの第九ってのを初めて聴いた。
一万人の第九ってあるけど一人の第九ってのはやっぱりなんとなく無理矢理感が感じられるような気がした。
そう言うわけでオケの第九が聴きたくなったので風呂にLine inにipodを接続したお風呂ラジオを持ち込んで聴く聴く。


amazon ASIN-B0002CHOIC 第九と言えばフルトヴェングラーからカラヤンまで数多くの名盤があるけど、ベーム最後の録音となったこのCDは十年以上昔になんとなく買って以来、私の中では第九の基準の演奏となっている。もうCDが焼け切れるくらい聴いている。
今から思えば、ゆっくりめの演奏でなんとなくまろやかでソフトな印象を受けるけど、楽曲の持つ勢いやエネルギーよりも美しさに主眼を置いたような演奏は、この曲がニ短調である事を思い出させてくれる。
なんというか、無理矢理外部から揺さぶられると言うより、中から自然に揺れて来るという感じで、独自の解釈や独自オーケストレーションのヒステリックに感情的な暴走機関車のような第九に食傷気味な耳には良いかも知れない。
この演奏は第九としても、カール・ベームとしてもどちらかと言うとマイナーな版やけど(たぶん)、土偶にとっては色々な意味で思いで深いCDなのであった。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP