フリードリッヒ・グルダ「悲愴」 (アマデオ盤)

amazon ASIN-B0009N2VFUフリードリッヒ・グルダの演奏するベートーヴェンの表題付きピアノソナタを聴く。アマデオ盤の全集録音の中から8番、14番、23番、26番の入ったCDである。
グルダは自分のコンサートでベートーヴェンやモーツァルトと一緒に自分の作曲した曲を演奏したり、アンコールで客からのリクエストを受けたり、後年にはジャズへと傾倒して演奏までした異端児であった。
変人好きの私としては、グレン・グールドのように立ち昇るほどの生き辛さの悲壮感を漂わせる変人でなく、完全な変人でありながらちゃんと世間に順応した天才でもあったグルダの立ち位置がとてつもなく眩しいのである。
彼の演奏するベートーヴェンの最後の3つのピアノソナタをこの間聴いてかなりよろしかったので、有名どころの初期と中期の傑作である「悲愴」と「熱情」を聴きたかったのだ。


で、グルダの演奏の特徴とされるとおりに、どれも明るくはっきりした素晴らしい演奏で良い感じだった。特に8番「悲愴」の第二楽章の若者特有の深刻すぎないあこがれ感が良い感じに出ていたように思う。このCDは愛聴盤になりそうな予感である。

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