日記/雑記/妄談 29 8月 2009 本を読む事 / ユリシーズを読み始めた。 この夏は遊び呆けていてまったく本を読んでいなかったのだが、最近再び本読み期間に突入。読みに読みまくっている。 最近思うのだが、本を読むってのは自分の中にある何ものかが言語化されているのを発見し、確認する作業なのではないだろうか? 本でいろいろなものに触れるということは、本の中から何かしらを吸収的に得るというよりも、自己を再認識する作業なのではないかと。 ある種の本が、何度読んでも読むたびに新しい発[…] 続きを読む
本 28 8月 2009 斎藤環 『生き延びるためのラカン』 / 有効的な枠組みとしてのラカン / ラカン漫談 ISBN-10: 4862380069 以前読んだ『社会的ひきこもり―終わらない思春期』 の著者である斎藤環の『生き延びるためのラカン』 を読んだ。 ラカンってのは精神の分野に無理やり数学やら図を持ち込んで、数学者からトンデモ扱いされた、フロイト系の思想化扱いされている心理学者で、なに言っているのかは知らんけど、ちょっと胡散臭い気がする。程度の殆ど何も知っていないに近い知識とイメージしかなかった状[…] 続きを読む
本 27 8月 2009 加藤 忠史 『双極性障害―躁うつ病への対処と治療』 / 知による救いの可能性/ 自分が機械である事は福音か ISBN-10: 4480064656 現在、理化学研究所脳科学総合研究センターで脳科学系チームのリーダーやらディレクターを務める著者による、『 双極性障害―躁うつ病への対処と治療』 を読んだ。 いわゆる躁鬱病のことを最近では双極性障害と呼ぶらしく、うつ病や躁病とは根本的に違い、躁状態とうつ状態が一定期間で切り替わるもので、うつ状態での苦しさは勿論の事、躁状態でのあまりにもぶっ飛んだ問題行動が人間[…] 続きを読む
本 25 8月 2009 斎藤環 『社会的ひきこもり―終わらない思春期』 /ひきこもりよ、ひきこもり利権を利用しろ ISBN-10: 4569603785 斎藤環著の『社会的ひきこもり―終わらない思春期』 を読んだ。 ひきこもり事例に精神科医として長年向かってきた著者による、1998年に出版された本であり、本の前半でひきこもりとは何か、ひきこもりとは何が起こっているのか。に焦点があてられて述べられ、後半では実際にひきこもりをどう克服するのかについての主に家族に対する基本的な対処のスタンスが述べられている。 以前[…] 続きを読む
日記/雑記/妄談 16 6月 2009 『抱くことば』『ソフトウェア開発の名著を読む』 / 向上心は煩悩か ISBN-10:487257740X ISBN-10:4774128511 グインサーガ127巻 を読んだ。 ダライ・ラマ14世の『抱くことば』 を読んだ。 技術SE新書、柴田芳樹の『ソフトウェア開発の名著を読む』 を読んだ。 寝る前読書として新潮文庫の『カラ兄』を読み始めた。 そして、なんとなく、今更ながらJAVAの勉強を始めた。 一日のうちで自分の自由になる時間と言うのはとても限られている。 […] 続きを読む
日記/雑記/妄談 11 6月 2009 「カラ兄スイッチ」が入る / ミニチュア・リアルとしてのカラ兄 ISBN-10: 4102010106 ここしばらくずっと本を読んでなかったけど、以前に買って積読状態になっていた新潮文庫の原卓也訳『カラマーゾフの兄弟』を読みはじめた。 米川正夫訳は何度も、亀山郁夫訳はこの間一度読んだ事あるけど、原卓也訳は始めてである。 冒頭の文章を読んで、ドストエフスキーがその死によって未完のままこの本を終わらせる事によって語ることがなかった、アリョーシャに訪れるはずであった[…] 続きを読む
本 8 6月 2009 『聖女ヒルデガルトの生涯』 ゴットフリート修道士 ISBN-10: 4752101068 この本はヒルデガルドと同時代のゴットフリート修道士が書いたヒルデガルドの伝記的な『生涯』と呼ばれる本の翻訳であるけど、その『生涯』だけでは文章としての量はそんなに多くないので、それに加える形で訳者がヒルデガルドについて書いた文章と合わる形で構成されている。 1147年にヒルデガルドの幻視が文章として表現された『道を知れ』が教皇のお墨付きを受けて公表を許可され[…] 続きを読む
本 6 4月 2009 新谷 かおる 『エリア88』 ISBN-10:4840109028 ISBN-10:4840109362 エリア88を全巻読み終わった。 もう古典ともいうべきなあまりにも有名な漫画で、外人部隊に所属する戦闘機乗りの傭兵の話、という予備知識のみで読み始め、当初は単純に戦闘機がドッグファイトするだけの話しかと思っていた。 しかし、植民地化からの独立した教育程度の低い国家の悩みや統治の難しさ、軍需産業を傘下に収める巨大企業による原油[…] 続きを読む
本 25 3月 2009 『ビンゲンのヒルデガルト―中世女性神秘家の生涯と思想』 ISBN-10: 476426630X 先日、中世音楽アンサンブルのセクエンツィアが唄う「エクスタシーの歌~ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの世界」なるCDを買ってから、その作曲作詞者であるヒルデガルト・フォン・ビンゲンなる人物に興味を持ったので、この人物に関する『ビンゲンのヒルデガルト―中世女性神秘家の生涯と思想』なる解説書(或いは研究書)を読んだ。 私が始めてビンゲンのヒルデガルドを知ったのはC[…] 続きを読む
本 8 3月 2009 フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 / SF教養小説 ISBN-10: 4150102295 SF読み幼年期と言うことで、次はフィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだ。 この本は以前に観たカルト的人気を誇る映画「ブレードランナー」の原作であるけど、大まかなストーリーと設定だけが同じで内容は全く別物であった。 人間たちの火星移住がほぼ完了した世界大戦後、荒廃しきった地球では生きた本物の動物を飼うことがステータスとなってい[…] 続きを読む