『素数の音楽』 マーカス・デュ・ソートイ (著) 

『素数の音楽』 マーカス・デュ・ソートイ (著) 

ISBN-10: 4105900498 最初は気軽に読むつもりで借りて来た『素数の音楽』やけど、借りてびっくりした。やたらと分厚い。もうカムイ伝一巻分よりも遥かに分厚い。 分厚い上に、小説のつもりで借りて来たけどノンフィクションだった事もあり、嬉しいような悲しいような気分で読み始めたもののとても面白かった。 本の大筋としては、「リーマン予想」をメインにした未解決の数論の問題を中心に据えた、「素数」[…]
ジャン・マリー・ギュスターヴ・ル・クレジオ 『歌の祭り』

ジャン・マリー・ギュスターヴ・ル・クレジオ 『歌の祭り』

ISBN-10: 4000222023 ジャン・マリー・ギュスターヴ・ル・クレジオの1997年にフランス語で発表されたものを翻訳して2005年に発表された、『歌の祭り』を読んだ。 このル・クレジオって人は、村上春樹が取ると噂されていた2008年度のノーベル賞を受賞したフランスの作家である。 1963年『調書』でデビューしてから、『発熱』(1965年)『大洪水』(1966年)などの初期の作品は言語実[…]
『AKIRA』大友 克洋 / 終末思想的終末ヴィジョン

『AKIRA』大友 克洋 / 終末思想的終末ヴィジョン

ISBN-10: 4061037110 いい加減MTBのチェーンに噴いているオイルが砂埃を吸いに吸って大変な事になっていたので、自転車を洗った。 車と違って自転車は洗わないとちゃんと走らないのだ。 前日に東寺の近くの古本屋でB5版の『アキラ』全6冊を買い、10キロの道のりを背負って自転車で帰って来た。さすがに重たかった。 今まで映画は何度か観た事があったけど、漫画を読んだのは始めて。 以降の漫画や[…]
エリザベス キューブラー・ロス 『死ぬ瞬間の対話』

エリザベス キューブラー・ロス 『死ぬ瞬間の対話』

ISBN-10: 4643920548 先日エリザベス キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』を読んだ後に、二作目を読むつもりが、間違ってシリーズ三作目である『続・死ぬ瞬間』を読んだのだが、やっとシリーズ二作目の『死ぬ瞬間の対話』を読むことが出来た。 一作目の『死ぬ瞬間』の内容は、末期患者が「死の受容への五段階」と言われるプロセスを通って死を受け入れることを実例を示して提示し、死をいかに迎え、いかに送る[…]
汚濁と浄化の48時間(ただの大掃除と模様替え) / 生きるって大変だ(笑) 日記/雑記/妄談

汚濁と浄化の48時間(ただの大掃除と模様替え) / 生きるって大変だ(笑)

この日より思いついて大掃除兼部屋の模様替えを始める。これが後に語り継がれることとなる「汚濁と浄化の48時間」の始まりであった。 ISBN-10: 4052005554 大掃除や模様替え中に卒業アルバムやら雑誌やらに見入ってしまうのは、誰にとってもありきたりの出来事である。 例に漏れず、私も、本棚の奥から発掘された、子供のころの愛読書である学習研究社の『飼育と観察』に、見入ってしまい、あるページで思[…]
エリザベス キューブラー・ロス 『続 死ぬ瞬間』

エリザベス キューブラー・ロス 『続 死ぬ瞬間』

ISBN-10: 4643990252 先日読んだ『死ぬ瞬間 -死にゆく人々との対話-』の続々編である『続 死ぬ瞬間』を読んだ。 本当はこの本を『死ぬ瞬間』の続編だと思って読んだのだが、次に出版されたのは『死ぬ瞬間の対話』だったようで、この『続 死ぬ瞬間』はシリーズ(といっていいのか…?)三作目になるようだ。 それでも、全部読み終わって、この感想を書くために色々調べているうちにそのことに気づいたく[…]
エリザベス キューブラー・ロス『死ぬ瞬間 -死にゆく人々との対話-』

エリザベス キューブラー・ロス『死ぬ瞬間 -死にゆく人々との対話-』

ISBN-10: 4643920521 エリザベス キューブラー・ロス『死ぬ瞬間 -死にゆく人々との対話-』を読んだ。 この本は、精神科医あるいは心理学者である著者が四人の神学生たちの「人生における危機」についての論文執筆のための要請に応じて、死に瀕している末期患者へインタービューを行い、彼らの反応と要求を研究する。といったゼミからスタートして、延べ200人の末期患者へのインタビュー行い、そのイン[…]
マイスター・エックハルト 『神の慰めの書』 訳:相原信作

マイスター・エックハルト 『神の慰めの書』 訳:相原信作

ISBN-10:4061586904 「やっと」と言うべきか、マイスター・エックハルトの『神の慰めの書』の感想を投稿する。 結構な時間をかけて読み、読んだ後もこの感想を書き始めるまで結構時間があった。 なんというかあんまり適当なことを書くわけにはいかんなぁという感覚が書くのを遅れさせていたように思う。とはいっても、時間をかけてゆっくり書けばそれなりの物が書けるという事も無いやろうし、観てすぐに書く[…]
手塚治虫 『どろろ』 / 「なんとかカルボナーラ」は当たりにくい

手塚治虫 『どろろ』 / 「なんとかカルボナーラ」は当たりにくい

この日スパゲッティーを食べたのだが、メニューだけ見るととても美味しそうに見えて心惹かれる「何とかカルボナーラ」は大抵どれも同じ味で代わり映えしない事が多いなぁと思った。 それならあえてそれほど好きでもないカルボナーラーを選ばずとも他のものを食べとけばええやん。と。 これは美味しい!という「何とかカルボナーラ」や「カルボナーラー何とか風」があればぜひ知りたいものである。 ISBN-10:425316[…]
『変身ほか (カフカ小説全集4)』フランツ・カフカ/池内紀 訳/手稿版

『変身ほか (カフカ小説全集4)』フランツ・カフカ/池内紀 訳/手稿版

ISBN-10:4560047049 昔からカフカといえば、難解な実存主義的な不条理文学であるという扱いで、意味が解らず小難しい文学者というイメージが一般的であるような気がする。 そういったカフカの暗く迷宮的なイメージの形成には、カフカを売り込もうとしてカフカの遺稿を整理して編集して発表した友人のマックス・ブロートの意図だけではなく、第二次世界大戦後にブームになるほどにもてはやされたきっかけとなっ[…]
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