夜に鳴く蝉/笑ける基準で真偽判定
子供の頃はセミは昼間に鳴いているもので夜に鳴いているのを聞く事なんか殆どなかったような気がするのやけど、最近は夜に鳴くセミの声を聞く事が多い。
昼に聞くセミの声は暑苦しいけど、夜に鳴くセミ自体がそれほど多くないので夜のセミの声はより暑苦しいように思える。それにセミの鳴く夜はやたらと暑い事が多いような気もするのだ。
そしてこの日は家の近所で夜中にアブラゼミが二匹も鳴いていた。
一匹ならまだしも闇の中競い合うように鳴くセミの声と暑苦しさは中々のものであった。
ということで調べてみると、セミは昼に鳴くものやけど、温度や湿度や明るさの条件がそろえば夜に鳴く事もある。ということらしい。
夜に鳴くセミの声を聞くと「昼と夜と勘違いしてるねんな」と勝手に想像していたのはあながち間違いではなかったようである。
科学を筆頭とする学問は色々な謎に思える事を解き明かしているように見えて、実は見方を変えると無理矢理に色々な事を決め付けているとも言える。
夜にセミが鳴くのは「温度や湿度や明るさの条件によって昼と勘違いしているから」と言うのが真実だとしても、セミ自身が真実を理解しているかどうかと言う疑問は別にして、本当の所は鳴いてるセミ自身に聞く以外にないはずである。
実は真実を理解しているようで、一番真実らしいものを選んでいるに過ぎないのである。
それならばいっそ、夜にセミが鳴くのは「よっぽどモテないから」「昼夜逆転している」「単に働き者」「夜練」としたほうがちょっとはおかしみがある。
核分裂や免疫反応やイージスシステムや酵母菌の発酵などのシステムを上のように適当な理屈で解釈すると大変な事になるけど、セミが夜鳴く事についての真実を適当な理由で知る事が生活のレベルでどれほどの不具合が出てくるだろう?
エネルギー開発やら医療やら軍事などのなんたらクリティカルな事柄に対しては厳密な真実を追究するにしても、セミの夜鳴く理由などに関しては笑えるか笑えないかを真偽判定の基準にして「一番笑える理由が真実」としても何ら生活に不具合はないどころか、より生活が楽しくなるだろう。
「マイナスイオン」やとか「コラーゲン」などの効果についてやたらと「ニセ科学」と言って目の敵にして頭から否定してかかっていた私である。
先日父が「マイナスイオン放出扇風機」を買ってきた所で「なんじゃそらー青いLED光ってるだけやんけー」とブチ切れたのであるが、
私が「マイナスイオン扇風機の青いLED」を見てブチ切れた本当の理由は「似非科学を動作原理とする胡散臭い扇風機」に対する怒りではなく、「確かになんとなく効果ありそう…」と思った自分自身に対しての怒りなのであった。
そういうことで、一番笑える真実判定からすれば、胡散臭い扇風機も、胡散臭い扇風機を効果ありそうと思った自分も、両方許してやったらええやん。と思った。みんみん。
ですな、豚足とか焼き鳥食べて「コ~ラ~ゲン~♪♪」って喜んでいるギャルに、
「経口摂取したコラーゲンは吸収されない。」
なんて事は言わずに、生暖かい目で見守ってやるのがオトナの余裕ですな。(^^)v
我が家には「毛に優しい」が売り文句のマイナスイオンドライヤーがありますw
胡散臭いと思いつつもあえて騙されてやるのがオトナの余裕かな、なんて強がってみたりして(笑)