「何でも食べる」といふこと
2009年1月24日
この日、ずっと行きたかったお店にやっと行くことが出来た。
余り普段食べないようなものを食べたのだが、よくよく考えれば料理法も材料もよくわからない料理をよくわからないまま出されるままに食べるのはかなり奇妙な行為であるかもしれない。
例えば、よく食べられる割に食べている人が実態を知らないであろう生き物の中に舌平目なる魚がいる。この舌平目の中でも特に「シマウシノシタ」と呼ばれる種は魚好きの私が見てもかなりグロい。この魚の30センチを超えるものはもうほとんど妖怪である。
野生動物は何でも食べるようなイメージがあるけど、ここの種について冷静に考えてみれば、実は彼らの食に関する好みはとても偏っていることがわかる。
雑食と呼ばれる動物にしても、人間なる種に比べればはるかに偏食である。
「美味」なる絶対価値の旗の下に、得体の知れぬものを得体の知れぬままに食べる人間の生命力こそ、人間を万物の霊長として地球に君臨させた原動力ではないかとすら思えてくる。
ということで、美味しそうに見えて実際に美味しいけど、実は謎の料理を動けないくらいにお腹一杯に食べた、とてもとても寒い冬の日であった。