パンを食べて時を想う。

毎日毎日代わり映えのしない日々を送っているといつの間にか時間が過ぎていっているような感覚になる。
時間てのは周期的に繰り返しているものではなく、一方向に不可逆的に過ぎていくものやけど、流れ去って行く中にも週やら月やら年といった周期的な区切りをつけることで、無限に発散してゆくだけであるはずの時間を周期的な切り替わりとして感じたり意識する事が出来ているのは中々に凄い事やと思う。
年末から正月にかけて、古い年が終わって新しい年を迎えるという時期が一年の切り替わりを意識する一番分かりやすい時であるけど、私の場合はその年初めての海で泳いだ時、その年初めての魚に銛を撃ち込んだ時も、一年間生き延びてきた。と強く意識する瞬間でもある。
世の中には花や動物や魚、食べ物から服から町並みまで、我々の季節の切り替わりを意識させるものは人によっても場所によってもたくさんある。月見バーガーで秋を感じる人もいれば、浅瀬に群れる鯉を見て春の終わりを感じる人もいる。
でも、ただ季節や一年が経過した事だけを意識するのではなく、周期としての年の切り替わりを、何かしらの意義のある年の積み重ねとして、歴史的な経過として強く意識させる事ってのはそれほどあるものじゃないなぁと思いながらパンを食べまくった日だった。

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