トニー・スコット 「エネミー・オブ・アメリカ」 (1998/米)
2008年4月27日
某毒舌紳士からフルメタルジャケットの換わりに貸してもらった第二弾のエネミー・オブ・アメリカを観た。
国家安全保障局の高官が、盗聴やら監視を合法化する法案に反対する議員を殺した現場をたまたま写していたビデオを巡って、一般市民の弁護士が陰謀に巻き込まれてゆくというもの。
流石に膨大な予算を使っている国家安全保障局というだけあって、一般市民相手に犯罪の濡れ衣を着せるわ偽情報を流して評判を落として貶めるわ、衛星やら発信機を使って監視しつつ追い詰めてゆくわ、と高官と技術的サポートのヲタ集団のやり口が中々エグい。
主人公も大概な事になってかわいそうやったけど、それよりも巻き込まれて散々な目にあうイタリアンマフィアが余りにもかわいそうだった。もっと何とかならんかったのかと思う。
当時は中々に最新鋭の情報と機器を使った映画やったんやろうけど、流石に今見るとちょっと古臭い気もする。
冒頭で殺害シーンを録画していたビデオをコンピューターのPCカードのディスクにコピーするシーンでチラッと映っていたワークステーションがULTRA10だったのはちょっと嬉しいながらも、あー古いなーという感じやった。
孤高の愛すべきハッカー系バカ映画の最高峰「サイバーネット (1995/米)」 」とは違い、笑いの要素というかB級の要素が余りにも少ないので、時代に取り残される映画になるんじゃないだろうか。と思った。