ベートーヴェン:最後の三つのピアノソナタ フリードリヒ・グルダ
2007年6月21日
ウラジミール・アシュケーナジの演奏でベートーヴェンのピアノソナタに開眼した故に、ベートーヴェンのピアノソナタと言えばアシュケーナジが私の基準演奏である。
最近グルダの二回目の全集録音のCDがばら売りされている中で最後の三つのピアノソナタを買ったのだが、グルダの演奏を聴くと如何にアシュケナージの演奏が美しさと優しさに重点を置かれていたのかが良くわかったような気がした。この辺はアシュケナージがショパン弾きであるゆえんであろうか。
このCDの録音は、今までの重苦しく深刻なベートーヴェンではなく、軽快で軽みのある生命力溢れる演奏だという世評らしく、確かに演奏は軽やかに駆け抜け、重苦しい間は少ない。
31番の第3楽章のがこんな軽やかで楽しげで力に溢れて鳴るとは思わなかった。
しかしながら、彼の弾くこういった生命力溢れる楽しげなベートーヴェンも、強い生命力でもって生き抜いたベートーヴェン自身と被ってくるように見えるのが不思議である。
ベートーヴェン弾きとして名高いグルダの演奏は、ある意味で最もベートーヴェン的である、生命力と生きる喜びに溢れたベートーヴェンの演奏であると感じた、夏至風が吹く夏の世の夢たる夏至の日であった。
いやー何らかの参考になったとしたら幸いです。
そうですね、確かにグールドは変であっても(変であるだけに?)ほかのピアニストにあまり見られないような、離れがたい魅力がありますね。
でも、グールドがベースの演奏として曲を覚えてしまうと、ほかのピアニストの演奏は刺激が少なすぎるように思えてくるのがつらいところです…
ご回答ありがとう御座います。
とっても参考になります。
そうなんですよ。。
グールドのベートーヴェンが
かくも
変な演奏だとは知らずに…
でも
気に入っているのですけどね。
今日は
NHKでグールドの事をやるので
楽しみです。
私が持っているベートーヴェンのピアノソナタ全集はアルトゥル・シュナーベルのものとアシュケナージのものですが、お勧めの全集録音としては、やっぱりベタベタな正統派な二人、ベートーヴェンの直系の弟子であるヴィルヘルム・バックハウスと、「精神性」で弾くヴィルヘルム・ケンプ、の二人のヴィルヘルムというとろでしょうか?
しかし、グレン・グールドのベートーヴェンとはまたマニアックですねぇ。
今
ベートーヴェンのピアノソナタ全集を
無性に買いたくなって来たのですが
コヴァセヴィッチ版を買うか
グルダ版を買うか
困ってしまったものです。
現在手元にあるのは
グレン・グールド版
とその穴埋めに
グルダ。アシュケナジー。ポリーニ。
ブレンデル。ホロヴィッツ。
を持っている程度です。
しかし
よくよく考えてみれば
インターネットラジオで
クラシックを聴くから
それで良いかな?