Eric Dolphy at the Five Spot, Vol2
2007年7月13日
以前感想を書いた「Eric Dolphy at the Five Spot, Vol1」と同じ時に録音された「Eric Dolphy at the Five Spot, Vol2」を聴く。
一曲目の「AGGRESSION」が良い感じ。ブッカー・リトルが作曲したこの曲自体はロボットアニメのテーマソングのごとく中々かっちょ良くメロディアスな曲で、最初のブッカー・リトルのアドリブはオーソドックスで良い感じ。そして二番目のドルフィーのアドリブもドルフィーらしい馬の嘶きサウンドで申し分なく、次のマル・ウォルドロンのアドリブも「Vol1」の「Fire Waltz」に勝るとも劣らない良い出来である。
このライブが伝説であり、エリック・ドルフィーの一つの頂点であるように言われるのが良くわかる。
エリック・ドルフィー、ブッカー・リトル、マル・ウォルドロンと当時の主流から少し外れて、ちょっと歪んだ様な人達が織り成すサウンドは素晴らしい。
エリック・ドルフィーとマル・ウォルドロンが一緒に演奏していると、彼らの混沌やズレっぷりを気にせずにそのままで楽しんでいるように聞こえる。
特に、マル・ウォルドロンがドルフィーと組んだ時のアドリブは素晴らしすぎる。
「俺これで結構楽しいもんねーこのままで行くもんねー直す気なんか無いもんねー」という人を見るのは中々勇気付けられる。
本来音楽というのはこういうもんでないかと思わなくも無い。