ジャック・リヴェット「美しき諍い女」 (1991/仏) / げいじゅつはばくはつするか? / 爆発オチはロマンである。 映画

ジャック・リヴェット「美しき諍い女」 (1991/仏) / げいじゅつはばくはつするか? / 爆発オチはロマンである。

ASIN: B00005ELIX ジャック・リヴェットの「美しき諍い女」 (1991/仏)を観た。 この映画はバルザックの短編『知られざる傑作』を原作として、カンヌ映画祭でグランプリを受賞している。 妻をモデルにした「美しき諍い女」なる絵を完成させる事が出来ないまま、創作意欲を失って10年を妻と過ごした老いた画家が、自分に会いに来た若い画家の恋人である気が強くて美しいマリアンヌに強い衝撃を受け、彼[…]
土偶鉄工所作業日誌「フロントフォークのブレーキ穴開け」 趣味

土偶鉄工所作業日誌「フロントフォークのブレーキ穴開け」

ブログ開設6年目に入ろうかというところで新ジャンル「土偶鉄工所作業日誌」である。 土偶家には一般家庭に無いような工具も多く常備されており、何気にそれらを使って製造したり改造した「モノ」は数多い。 ただ、作ったり改造するだけでなく、その様をブログに載せてみようという企画である。 まず最初は「フロントフォークのブレーキ穴開け」である。 私が乗っているピスト君は元々競輪用のフレームなので後ブレーキだけを[…]
「アンコウのキモ」をどう料理してくれようか。 生活

「アンコウのキモ」をどう料理してくれようか。

鍋をするために材料を買いに行って、ついでにアンコウの肝がえらい事安かったので買って来た。 アンコウの肝といえば「アンキモ」であるが、これはラップにくるんだり蒸したりとちょっと面倒くさいので、鍋の具にしてみることにする。 とはいえ、ただ鍋の具にするだけなのも芸が無さ過ぎるので出汁巻きに入れてみた。 最近「有次」の銅製の玉子焼き器を手に入れてから、やたらと出汁巻きを作るのに凝っていて、とにかく出汁巻き[…]
ペドロ・コスタ『ヴァンダの部屋』 (2000/ポルトガル=独=スイス=伊)/絶望感と無力感と閉塞感と/無為というリアル 映画

ペドロ・コスタ『ヴァンダの部屋』 (2000/ポルトガル=独=スイス=伊)/絶望感と無力感と閉塞感と/無為というリアル

ASIN: B0002YD6AK ペドロ・コスタの『ヴァンダの部屋』 (2000/ポルトガル=独=スイス=伊)を観た。 端的にこの映画の内容を説明すると、恋愛も、陰謀も、アクションもまったく無く、ストーリーさえも何もなく、ただひたすら最初から最後まで、ヴァンダという名の顔色の悪い嫌な咳をする女性が、妹や友人や色々な人と話したり喧嘩しながら、ひたすらアルミホイルをライターで炙ってクスリを吸引し、また[…]
壮大な物語の渦中に居る人を見かけた 日記/雑記/妄談

壮大な物語の渦中に居る人を見かけた

先日仕事帰りに自転車に乗って歩道を走っていて、信号が赤だったので止まろうとしていると、 前に居た信号待ちをしている人の頭が『火星田マチ子』にでてくる「逆靴」のようになっているのに気づいた。 (クリックで拡大) 「寒いのにものすごい髪型の奴がおるなぁ」と感心ししながらその人の隣で止まると、なんかその人がこちらをチラチラ見ている。 知ってる人かと思ってその人をチラ見してもやっぱり知らない人である。 な[…]
HOWTO本の多様さは人間の欲望の多様さ 日記/雑記/妄談

HOWTO本の多様さは人間の欲望の多様さ

最近チェーン店の巨大店舗型の古本屋に行く事が多いのだが、今まで普通の本屋さんでは興味が無くて通り過ぎる事の多かったジャンルの本棚も見ることが多くなった。 一番驚いたのが、世の中には「上司や友人による新郎新婦へのスピーチ」或いは「披露宴での花嫁から両親への手紙」などといったスピーチ系の本がかなり沢山あることだった。 パラパラと立ち読みしてみると余りにも無難なことが書いてあってちょっと笑えて来る。 健[…]
『心の羽根』(2003 ベルギー=フランス)/現実と妄想とのかかわり/狂気を微笑みで表現する/埋もれて目立たない良作 映画

『心の羽根』(2003 ベルギー=フランス)/現実と妄想とのかかわり/狂気を微笑みで表現する/埋もれて目立たない良作

ASIN: B000EULVJ0 映画視聴強化月間と言う事で、ちょっとマイナーっぽいベルギーフランス共同制作の『心の羽根』を観た。 「心の羽根」で検索するとぜんぜん違うドラゴンボールの主題歌がヒットするが当然それとは無関係。 ベルギーの片田舎に若い夫婦と小さな息子の三人家族が静かに仲良く暮らしていた。 生き物が大好きな息子はふとしたはずみに渡り鳥の群れに引かれる様にして蒸発、やがて鳥の集まる沼地で[…]
人体の不思議展/皮一枚剥げば美しい ミュージアム

人体の不思議展/皮一枚剥げば美しい

「人体の不思議展」に行ってきた。 いつぞやに京都の文化博物館でやっていた時にも一度行ったことがあるので今回は二度目である。 身体を構成している水分と脂肪分をシリコンなどの合成樹脂に置き換えて、大気中で常温で半永久的に保存できる状態にした人体プラストミック標本が色々な状態で展示してある。 輪切りになった人やら筋肉だけの人やら、神経だけ、血管だけ、骨だけの人などだけでなく、体の部位や臓器だけから胎児ま[…]
セルゲイ・パラジャーノフ「アシク・ケリブ」(1988年) /「リアル」ではなく「シンボル」 映画

セルゲイ・パラジャーノフ「アシク・ケリブ」(1988年) /「リアル」ではなく「シンボル」

ASIN: B000657RXM 以前観た「ざくろの色」と同じ監督のセルゲイ・パラジャーノフによる「アシク・ケリブ」 を観た。 「ざくろの色」は映画としての理解の範囲を超えていたので、当時の権力者たちに「理解できいないモノ」→「反体制だ!!」と糾弾され、パラジャーノフは投獄までされたが、この「アシク・ケリブ」はゴルバチョフによって自由な映画製作を許可された後の作品と言う事もあり、とても明るく希望に[…]
「変態島」(2008年)/「島」だけ内容と合致/発狂オチ 映画

「変態島」(2008年)/「島」だけ内容と合致/発狂オチ

先日「プレデターズ」を見てからちょっと勢いづいて見てなかった映画を立て続けに2本見た。 ASIN: B002QBT354 まずその一本目は2008年のフランス・ベルギー・イギリス・オーストラリア合作、2009年に日本でDVDが出た「変態島」である。 イメージ的に、ふと迷い込んだ孤島は変態だらけでパッケージの女性がまいっちんぐ!な展開を想像していたのだが、 最初から最後まで中だるみのようにダラダラ続[…]
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