R.D.レイン『子どもとの会話』と西原理恵子『毎日かあさん』

R.D.レイン『子どもとの会話』と西原理恵子『毎日かあさん』

偶然古本屋で見つけたR.D.レインの『子どもとの会話』を読んだ。 今まで、精神科医であるR.D.レインの著作は『引き裂かれた自己』と『好き?好き?大好き?』しか読んだことがなかったのだが、 『引き裂かれた自己』は当時「分裂病」とされていた人を「異常」としてその異常の部分を見ようとするのではなく、分裂している状態でしか成り立ち得ない脆くて不安定な自己に寄り添うように理解しようとする試みであった。 彼[…]
「海洋堂フィギュアワールド」@京都伊勢丹美術館えき/琳派的なものとしてのフィギュア ミュージアム

「海洋堂フィギュアワールド」@京都伊勢丹美術館えき/琳派的なものとしてのフィギュア

「すでに終わってしまった展覧会の感想を書くシリーズ」、今回はあと三日、2014年8月31日に終わってしまう京都伊勢丹美術館えきで開催されている「海洋堂50周年記念 50th KAIYODO Anniversary 海洋堂フィギュアワールド」の感想を。(リンクは会期中のみなので魚拓を) この展覧会はフィギュアで有名な海洋堂の歴史から作品までを紹介するもので、町の模型店として出発した海洋堂が既成の模型[…]
2014初アコウ/巨大マダイに遭遇する/メッサーシュミットトンビに油揚げどころか具までさらわれる いきもの

2014初アコウ/巨大マダイに遭遇する/メッサーシュミットトンビに油揚げどころか具までさらわれる

前回6月1日に行ってからずいぶん日が開いたけどまた早朝から海に行って来た。 平日だったので全く誰もいない上に、天気もほとんどずっと曇りだったので、とても涼しく過ごし易かったのだが、前日雨が降ったせいか海はとても濁っていた。 濁った海は視界が限られて魚を発見しづらく魚突きはしにくいけど、その代わり魚自体は活発に動き回っているような気がする。 「うむー濁ってるなーどうすっかなー」と6mの海底の砂浜にポ[…]
「 山寺 後藤美術館コレクション展-バルビゾンへの道-」@美術館えき/ガレとドームは置いてません ミュージアム

「 山寺 後藤美術館コレクション展-バルビゾンへの道-」@美術館えき/ガレとドームは置いてません

「すでに終わってしまった展覧会の感想を書くシリーズ」、今回はまだ終わってない展覧会、2014年7月27日まで京都伊勢丹の美術館「えき」で開催されている「 山寺 後藤美術館コレクション展-バルビゾンへの道-」の感想である。 この展覧会のパンフレットとかwebの説明には 山寺 後藤美術館は、山形県出身の実業家・後藤季次郎氏が長年にわたり収集されたヨーロッパ絵画のコレクションを核として、1994年山形市[…]
土偶WEBテレビショッピング/「みおのっふ」はじめました。 Computer

土偶WEBテレビショッピング/「みおのっふ」はじめました。

本日のブログの登場人物 土偶: このブログの執筆者、将来の夢はプレデター アシスタントのお姉さん: 略して「アシ:」と記述 中国から日本、通販サイトから大手ITベンダーまで、世界中のWEBを又にかけて様々なサイトで活躍する、氏名経歴等一切が謎の美人オペレータである。 ライバルは404お姉さん。 皆様もどこかで見たことあるはず! 今日はこんな二人による「土偶WEBテレビショッピング」をお届けします。[…]
ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン -悪の陳腐さについての報告-』/アウトサイダーであり続ける事

ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン -悪の陳腐さについての報告-』/アウトサイダーであり続ける事

前のエントリで、ハンナ・アーレントこそ世界と人が「Let it go」であることを許さず、自身は「ありのまま」であろうとした人であると書いた。 しかし、アイヒマンに限らず、ニュルンベルクでの法廷でもナチスの戦犯は決まって、自分には組織の命令に反することはできず、本当はそんな事はしたくなかったのに組織に従わざるを得なかったと、判を押したように弁明した。 個人でしかない軍属である自分は軍隊の中にあって[…]
ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン -悪の陳腐さについての報告-』/ハンナ・アーレントは世界を救ったか

ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン -悪の陳腐さについての報告-』/ハンナ・アーレントは世界を救ったか

ずっと前から読みたかったハンナ・アーレントの『イェルサレムのアイヒマン -悪の陳腐さについての報告-』をやっと読むことが出来た。 SISBN-10: 4622020092 この本は、ナチス親衛隊の中佐として何百万人ものユダヤ人を強制収容所に送り込むにあたって最も大きな働きをしたとされるアドルフ・アイヒマンが、終戦後に身分を隠して落ち延びていたアルゼンチンでニュルンベルグ裁判よりずっと後の1960年[…]
わたせせいぞうの世界展@美術館「えき」@伊勢丹京都/アンチ教養漫画 ミュージアム

わたせせいぞうの世界展@美術館「えき」@伊勢丹京都/アンチ教養漫画

「すでに終わった展覧会の感想を書くシリーズ」今回も美術館「えき」@伊勢丹京都でやっていた展覧会、「わたせせいぞうの世界展」に行ってきた。 「わたせせいぞう」といえば、バブル期に『ハートカクテル』的なトレンディ漫画の類を書いていた人ということを知っているくらいで、今まで読んだ事も無いし読もうと思ったこともなかった。 昔から私は流行り物に飛びつくタイプではないけど、かといって流行っているものをとにかく[…]
佐々木中『切りとれ、あの祈る手を  -〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』/ラーメンはアレやし蕎麦にしとくわー革命

佐々木中『切りとれ、あの祈る手を -〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』/ラーメンはアレやし蕎麦にしとくわー革命

『切りとれ、あの祈る手を 〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』を読んだ。 SISBN-10: 4309245293 著者は1973年生まれの哲学者、佐々木中氏であるが、 以前読んだ『思想としての3・11 』に載っていた彼の文章に心を動かされて彼のほかの文章を読んでみたくなったのだった。 色々調べてみた結果、最初は彼の処女作である『夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルジャンドル』を読もうと思ったのだが、[…]
初海2014/ナマコと戯れる初夏 いきもの

初海2014/ナマコと戯れる初夏

先日、今年初の海に行ってきた。 六月になったばかりなのに気温は余裕で35度オーバーし、地上はこのように夏真っ盛り。 しかし海水はやたらと冷たかった。泳いでいるとラッシュガード一枚では水中で震えてきて、なんかもう耳が紫になるレベル。 以前6月半ば過ぎに産卵期のカミナリイカを捕獲したので、あわよくば今回もと大いに期待したのだが、流石に6月1日は早すぎた... イカも全くいないし、夏恒例のキジハタもおら[…]
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