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2008年6月17日

映画:「独立愚連隊」/良い意味で軽い戦争映画

なぜか岡本喜八の映画はレンタル屋さんで見るとついつい借りてしまう。ということで、岡本喜八「独立愚連隊」 (1959/日)を観た。
北支戦線の城塞都市に現れた報道記者の荒木と名乗る男が、前線の遥か前方の敵の勢力圏内にある、危険極まりない囮のような砦を守る、独立愚連隊と呼ばれる小哨隊の存在に興味を持ち、そこに出かける。
その小隊で過去に起こった、敵との戦闘を前にした士官と現地の娘との心中事件を調べているうちに、その後ろに潜む陰謀が明らかになってくる。
と言う感じやけど、基本的にはコメディである。
このどう見ても太平洋戦争の軍隊ものだと思われないアホっぽいパッケージがこの映画をうまく物語っているような気がする。


一応戦時中の物語でかつ戦争が描かれた物語やけど、どちらかと言うとミステリやとかサスペンスな味付けのアクションなコメディーである。
戦争と戦闘を描きながらもじめじめした暗さは全くなくて、岡本喜八っぽいウィットに富んだ台詞回しとかコメディー的な要素が満開で全編が妙に明るい。
戦争の醜さやとか恐ろしさやとか非人道さなど微塵も描かれないけど、徹底的に戦争なる行為をバカにしているように見える。
縁しか残っていない軍旗を必死で守って命を懸けて持ち帰ったりするところなどその際たるものだろう。
戦争自体をバカにしつつも決して批判しているわけでない絶妙なバランス感覚がとても好感が持てる。
戦争を否応なく巻き込まれた悲惨な状態ではなく、バカらしいけどそこにある環境として捉える。とでも言ったようなスタンスを見たような気がする。
同監督の「肉弾」でも思った事やけど、こう言うスタンスで太平洋戦争の日本軍を描くのは彼くらいしか出来ないのではないだろうか。
三船敏郎が出ているっていうことで観始めて、狂った隊長と言う彼の怪演に期待が膨らむも、すぐに途中退場で「えーっ…」やったけど、その後もとても面白かった。
公開当時にとてもヒットしてシリーズ化までされたのも頷ける。ということで、良い意味で軽く見れる娯楽戦争映画であった。

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