映画:「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」 / 映画的肉カレー天丼

amazon ASIN-B00016AWD8「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」(2002/英=独)を観た。
この映画は15人の監督が「時間」をテーマにした10分間の作品を集めたディスク2枚にわたるオムニバス映画であるけど、私はそのうちの1枚のみを借りてきたので7人分だけ観たことになる。
ネットでは中々に評判が良いけど、たしかに10分間と言う区切りで、プロの映画監督の撮った10分に凝縮された映像が入れ変わり立ち代り現れる様はとてもテンポ良く、なんだかとても贅沢な感じがする。
これを観ようと思ったのはヴェルナー・ヘルツォークがその7人の中に入っていると言う理由なのだが、彼の作品は相変わらず密林、ジャングル、原住民、文化衝突、等などの、彼っぽい語彙満載であった。
十分と言う限定された時間の中で、戦いの踊りやエロ話を延々と映したりするあたりがヘルツォークっぽいと言えばヘルツォークっぽい。
しかし、それでもキンスキーのいないジャングルは水曜スペシャルとNHKスペシャルをあわせたような物語であった。期待が大きかった分いまいちだったかも。


しかし、ヘルツォーク以外の他の六人は、観るまでは全く名前の知らない人やったけど、いざ観てみるとどれも面白かった。こちらは期待していなかった分面白く感じられた。
非ハリウッド的などちらかといえばヨ-ロッパ系の監督たちのの濃かったり綺麗かったり面白かったりする映像が次々と現れる様は、コース料理のようであるけど、トータルで言えば「肉カレー天丼」のようでもある。
中でもヴィクトル・エリセの「ライフライン」はとても綺麗な映像で惚れ惚れであった。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP