黒澤明「隠し砦の三悪人」 (1958/日)

amazon ASIN-B000UH4TT6黒澤明「隠し砦の三悪人」を観た。ストーリーは戦に破れて落ち延びた姫を、お家再興のために膨大な軍資金と共に、武将の一人が道中で会った百姓二人と同盟国まで送り届ける話である。黒澤明的に典型的な娯楽時代劇という感じであろうか。
スターウォーズがこの映画からたくさんのヒントを得て作られたというのは有名な話らしく、世界的にも評価が高いらしい。しかしながら私はスターウォーズを見たことが無いので、そのあたりは全く分からない。
「カラマーゾフの兄弟の第二編をヒントに飲み会をしてみました。」程度のものではないのだろうか?
三船敏郎の馬上の殺陣と槍での決闘はベタに「おー」やけど、それよりもこの映画に出演した2年後に「私には才能が無い」と引退してしまった「雪姫」の甲高い声と棒読みチックな台詞と怖いメイクが妙にツボであった。
なんか人に偉そうに言う時に使いたくなる口調である。「いらぬ!もうパンは食べ飽きた!」「どうなっておるのじゃ!インターネットに繋がらぬでは無いか!」
大根やとかド素人とか散々な言われようやけど、三船敏郎や百姓コンビに張り合えるくらいの強烈なキャラクターであるのは間違いない。「隠し砦のエキセントリックお姫様ツンデレ」である。
なんか映画作る度に本筋と全く関係ない「ツボ」を用意する黒澤明は偉大だと思った。

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