『52人を殺した男』

『52人を殺した男』

暑い中、部屋で寝ころんで読んだ。 ソ連がロシアに変わろうとする時代くらいの、52人に対する猟奇的快楽殺人について書かれたノンフィクション。 モスクワ在住のユダヤ系ロシア人ジャーナリストが英語で出版したものの翻訳になる。 訳者の小田晋って人を昔テレビで始めてみた時は「これが心理学者の典型かー」と軽く驚いたけど、まぁ色んな意味で偏見やわな。 で、初版が1993年と結構古くアマゾンに画像がない。 糞暑い[…]
クマゼミと海 いきもの

クマゼミと海

たしか、今年職場でクマゼミの声を聴いたのはこの日が最初。 昔、子供の頃はクマゼミって結構珍しくって、あの独特の声を聞くとワクワクして声の方向に吸い寄せられていったものの、見つけても高すぎてアミが届かんパターンが多かったような記憶がある。 しかしながら、最近このクマゼミがやたらと多いような気がする。 多いだけでなく余裕で手づかみで捕獲出来るような低いところにゴロゴロいる。 出勤時に構内でセミを見つけ[…]
パウロ・コエーリョ『星の巡礼』

パウロ・コエーリョ『星の巡礼』

ブラジルの作家、パウロ・コエーリョ『星の巡礼』を読了。 「星の道」と呼ばれて古来から巡礼の道として有名な、フランスのピレネー山脈バスク地方の町から、スペインの北西部、サンチャゴ・デ・コンポステラまでの道のりを、失った剣を探す為に歩き詰め、その道すがら主人公の青年が精神的に成長してゆくという話。 アマゾンでは宗教色を気にせず読めとか、オカルトとして読むな、とか言われてるけど、確かに言及されるだけあっ[…]
アゴタ・クリストフ『第三の嘘』

アゴタ・クリストフ『第三の嘘』

仕事から帰ったらアマゾンから届いていて読まれるのを待っていたので、望み通りにしてくれるわ。と早速読んだ。 アゴタ・クリストフ『第三の嘘』を読了。 『悪童日記』『ふたりの証拠』に続く、悪童三部作の完結編であり、前二作の構造が全貌を表し、双子を巡る物語の本当の姿が現れる。 アマゾンでは評の全てが星五つで(7件中やけど)、物語として複雑な構造になっているけど、星五つに相応しくとても面白かった。 前作同様[…]
アゴタ・クリストフ『悪童日記』『ふたりの証拠』

アゴタ・クリストフ『悪童日記』『ふたりの証拠』

アゴタ・クリストフの『悪童日記』三部作の内の前二つ、『悪童日記』『ふたりの証拠』を読了。 作者のアゴタ・クリストフはハンガリー生まれの亡命した女流作家。 この本は彼女の亡命先のスイスでフランス語によって書かれ、フランスの出版社から1986年に出版された。 その後、日本語訳が出たのは1991年やけど、今から20年前に書かれた本という事になる。 第二次世界大戦のハンガリーに生きる双子が、疎開先で独特の[…]
チャールズ・ブコウスキー『HOT WATER MUSIC』

チャールズ・ブコウスキー『HOT WATER MUSIC』

土曜日(7/8)に読了していたけど、今になって感想を書く。 この本は、孤高のパンク詩人(作家)チャールズ・ブコウスキーの、どちらかといえば最後の方の作品にあたる。 例のごとく、下品で下卑ていて、破壊的で暴力的なブクテイスト満載の無茶苦茶な話が集まった短編集。 全部で36話もあるので、短編集やのに読むのに結構時間掛かった。 (さらに…)[…]
パウロ・コエーリョ『アルケミスト』

パウロ・コエーリョ『アルケミスト』

パウロ・コエーリョ『アルケミスト』を読んだ。 作者のパウロ・コエーリョって人の本は、以前『ベロニカは死ぬことにした』以来、この本で二冊目に読んだ本となる。 解説を読むまで全く知らなかったけど、この本はかなり有名で売れた本で、本国ブラジルを初め、各地でベストセラーになったらしい。 この本によってパウロ・コエーリョは日本に紹介された事になったそうで、こちらの方が『ベロニカは死ぬことにした』よりも古い事[…]
ライ麦二冊

ライ麦二冊

昨日のサリンジャーつながりと言うことで、「ライ麦」二冊、野崎孝訳『ライ麦畑でつかまえて』と村上春樹訳『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読んだ。 村上春樹は、どうしても野崎訳が気に食わん。この訳が標準とされていることに我慢ならん。ということで翻訳を買って出て、あえて原題もそのままのキャッチャー・イン・ザ・ライというタイトルにしたらしい。 初めて村上春樹の訳のを読んだ時は、 あーダメダメ、村上春樹は子[…]
J.D.サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』

J.D.サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』

某氏の座右の本と言うことで読み直してみた。 定番?の新潮文庫、野崎孝訳である。 二十歳になるかならんかの頃に2度ほど読んだので、かれこれ十年ぶりくらいと言うことになる。 ちなみにその某氏を除いて、この本を愛して止まないと言う人と、何が言いたいのかさっぱりわからず受け入れられん。と言う人を一人ずつ知っている。 ちなみに後者の人は安部公房とアンドレ・ジイドが好きだそうだ。なんか変な組み合わせのような気[…]
『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー

『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー

途中中断が数時間あったもののこの日で米川正夫訳『カラマーゾフの兄弟』を読了。 もう何回読んだかわからんけど、何度読んでも読むたびにこれだけ揺さぶられる小説は他にない。 ギラギラした高校生の時に読んでも、くたびれかけた30過ぎになっても、ストーリーをまるっきり覚えていても同じように迫ってくる怒濤の勢いは凄すぎる。 読めば読むほど好きになる本というのは本当に珍しいと思う。 この長大な小説をを最低50回[…]
PAGE TOP